1. 企業情報
富山第一銀行は、1944年に設立された富山県の地方銀行であり、個人、法人、ビジネス顧客向けに幅広い銀行業務を提供しています。主なサービスには、普通預金、定期預金、各種ローン、投資信託、保険商品、インターネットバンキングなどがあります。富山県内では第2位の地銀であり、新潟、石川、岐阜にも展開しています。財務状況は良好で、安定した配当を行っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
富山第一銀行は、地域の中小企業を中心に融資を行い、地域経済に貢献しています。競争優位性としては、地域密着型のサービス提供と信頼性が挙げられますが、課題としては、地域経済の変動や競合他行との競争が存在します。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、地域経済の発展に寄与することをビジョンに掲げています。中期経営計画では、デジタル化の推進や新商品・サービスの開発を重点施策としており、特に中小企業向けの融資強化が図られています。
4. 事業モデルの持続可能性
富山第一銀行の収益モデルは、預金からの利息収入や各種手数料収入に依存しています。市場ニーズの変化に対しては、デジタルバンキングの強化や新商品開発を通じて適応力を高めています。
5. 技術革新と主力製品
技術革新としては、インターネットバンキングやモバイルバンキングの導入が進んでおり、顧客利便性を向上させています。主力製品には、住宅ローンや教育ローンがあり、安定した収益を確保しています。
6. 株価の評価
現在の株価（1,005円）に対するPERは4.95倍、PBRは0.41倍であり、業界平均PER（10.7倍）と比較して割安感があります。また、配当利回りは2.99%と魅力的です。
7. テクニカル分析
直近の株価推移では、年初来高値（1,374円）から現在の株価まで下落しており、テクニカル的には安値圏に位置しています。直近10日間の株価は比較的安定しており、反発の可能性も考えられます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 37,478百万円（過去12か月）
- 純利益: 5,284百万円（過去12か月）
- ROE: 4.01%
- 自己資本比率: 9.4%
- キャッシュフロー: 利用不可（減価償却費826百万円）
過去数年での利益成長が見られ、安定した収益性を維持しています。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りは2.99%で、配当性向は12.31%と低めですが、安定した配当を行っています。2025年3月期の配当予想は30円であり、過去の実績と比べて増加しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下降傾向にあり、投資家の関心はやや薄れている可能性があります。信用取引の状況では、信用買残が減少しており、売り圧力が強まっていることが示唆されています。
11. 総評
富山第一銀行は地域密着型の安定したビジネスモデルを持ち、財務状況も良好です。株価は割安感があり、配当利回りも魅力的ですが、地域経済の変動や競争が課題です。今後のデジタル化や新商品開発に期待が寄せられます。
企業情報
| 銘柄コード | 7184 |
| 企業名 | 富山第一銀行 |
| URL | http://www.first-bank.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 銀行 – 銀行業 |
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