1. 企業情報
日本国土開発株式会社（JDC Corporation）は、土木工事や建設業務を中心に、公共インフラの整備や復興事業に取り組む中堅ゼネコンです。主な事業は以下の通りです：
– 土木事業：ダム、橋、トンネル、道路などの社会基盤の開発。
– 建築事業：公共施設、オフィスビル、マンションなどの建設。
– 関連事業：建設機械の製造・販売、農業関連事業、不動産業、電力供給など多岐にわたる。
2. 業界のポジションと市場シェア
日本国土開発は、建設業界内での競争が激しい中堅企業です。土木工事に強みを持ち、特に東日本大震災後の復興工事において実績があります。しかし、コスト上昇や人手不足といった課題も抱えています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、持続可能な社会の実現に向けたインフラ整備をビジョンに掲げています。中期経営計画では、以下の施策が重点分野として挙げられています：
– 土木事業の効率化と利益率改善。
– 建築事業の選別受注による収益性向上。
– 関連事業の強化と新規事業の開発。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルは多様であり、公共事業や民間工事からの収入に加え、関連事業からの収益も重要です。市場ニーズの変化に対しては、再生可能エネルギーや環境関連事業へのシフトが期待されます。
5. 技術革新と主力製品
新しい技術の導入や建設機械の自社保有が強みです。特に、土木工事における重機の運用効率が収益を牽引しています。
6. 株価の評価
- PER（会社予想）：15.07倍
- PBR（実績）：0.57倍
- EPS（会社予想）：32.18円
- BPS（実績）：845.31円
現在の株価（485.0円）は、業界平均PER（14.0倍）やPBR（1.1倍）と比較して割安感があります。
7. テクニカル分析
直近の株価推移は安定しており、現在の株価は高値圏ではなく、過去の年初来高値630円からは下落しています。テクニカル指標としては、50日移動平均（505.60円）を下回っているため、反発の可能性も考えられます。
8. 財務諸表分析
- 売上高（過去12か月）：135,700百万円
- 純利益（過去12か月）：-7,191百万円（赤字）
- 自己資本比率：47.0%
- ROE（実績）：-9.83%
過去数年での赤字が続いており、収益性の改善が急務です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）：4.54%
- 1株配当（会社予想）：22.00円
- 配当性向：73.88%
配当の維持を目指しており、株主還元策としては配当が中心です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価は直近で安定しており、特に大きな変動は見られません。市場の関心は、業績回復の兆しや公共事業の受注状況に依存しています。
11. 総評
日本国土開発は、土木工事に強みを持つ中堅ゼネコンですが、近年の赤字が続いており、収益性の改善が求められています。市場シェアの拡大や新規事業の開発が期待される中、株価は業界平均と比較して割安感があり、配当利回りも魅力的です。今後の業績回復に注目が集まります。
企業情報
| 銘柄コード | 1887 |
| 企業名 | 日本国土開発 |
| URL | https://www.n-kokudo.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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