1. 企業情報
株式会社ASNOVAは、クサビ緊結式足場を中心とした仮設資材のレンタル・販売、および足場架払工事を全国展開する企業です。保有機材量と全国展開する機材センターの設置を強みとしています。
2. 業界のポジションと市場シェア
ASNOVAは、仮設機材レンタル業界に属しており、クサビ式足場に強みを持つ企業です。業界内での具体的な市場シェアは開示されていませんが、保有機材量と全国展開の機材センター設置による差別化を図っていることから、一定の競争優位性を持っていると考えられます。建設投資の動向に業績が左右されるため、景気変動の影響を受けやすいという課題があります。
3. 経営戦略と重点分野
ASNOVAは、仮設機材のレンタル・販売におけるワンストップサービスの提供による顧客満足度の向上を目指しています。2024年9月に千葉柏センター、2024年10月に熊本センターを開設し、事業規模の拡大を図っています。2025年1月には足場架払工事サービスを譲渡しており、事業ポートフォリオの見直しも行っています。
4. 事業モデルの持続可能性
ASNOVAの収益モデルは、建設需要に大きく依存しています。建設投資は景気変動の影響を受けやすく、市場ニーズの変化への対応が重要です。足場架払工事サービスの譲渡は、事業の選択と集中を図るものであり、今後の事業展開に注目が必要です。
5. 技術革新と主力製品
ASNOVAは、クサビ式足場を主力製品としています。技術革新に関する具体的な情報は開示されていませんが、仮設機材の効率的な運用や、顧客ニーズに合わせたサービスの提供が重要と考えられます。
6. 株価の評価
- 株価: 579.0円（2025年2月21日終値）
- PER（会社予想）: 32.73倍（業界平均: 25.7倍）
- PBR（実績）: 2.39倍（業界平均: 2.5倍）
- EPS（会社予想）: 17.69円
- BPS（実績）: 242.41円
PERは業界平均を上回っており、割高感があります。PBRは業界平均とほぼ同水準です。EPSとBPSから、現在の株価が割安か割高かを判断するには、今後の業績見通しや成長性を考慮する必要があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、560円から595円の範囲で推移しており、50日移動平均線（591.32円）と200日移動平均線（582.20円）を意識した動きとなっています。年初来高値（648円）からは下落していますが、年初来安値（500円）からは上昇しており、方向感は定まっていません。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去数年間で増加傾向にあり、2024年3月期には3,141百万円、直近12ヶ月では3,785,574百万円となっています。
- 営業利益: 2024年3月期には187,874百万円でしたが、直近12ヶ月では349,620百万円と増加しています。
- 経常利益: 2024年3月期には212,911百万円でしたが、直近12ヶ月では324,320百万円と増加しています。
- 当期純利益: 2024年3月期には144,330百万円でしたが、直近12ヶ月では210,129百万円と増加しています。
- ROE（実績）: 7.22%
- 自己資本比率（実績）: 32.3%
売上高は増加傾向にあり、利益も改善していますが、2025年3月期第3四半期決算では営業利益、経常利益、純利益が減少しており、今後の動向に注意が必要です。自己資本比率は32.3%と、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 0.35%
- 1株配当（会社予想）: 2.00円
- 配当性向: 17.27%
- 自社株買い: 実施されていません。
配当利回りは低く、株主還元は積極的ではありません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、上昇と下落を繰り返しており、方向感は定まっていません。信用買残は減少傾向にあり、信用倍率は0.00倍と、売り残がありません。
11. 総評
ASNOVAは、クサビ式足場を主力とする仮設機材レンタル企業です。売上高は増加傾向にありますが、2025年3月期第3四半期決算では利益が減少しており、今後の業績動向に注目が必要です。株価はPERが業界平均を上回っており、割高感があります。配当利回りは低く、株主還元は積極的ではありません。建設投資の動向に業績が左右されるため、今後の事業戦略や市場動向を注視し、投資判断を行う必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 9223 |
| 企業名 | ASNOVA |
| URL | https://www.asnova.co.jp/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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