1. 企業情報

ファーストブラザーズは、投資銀行事業を中核とし、不動産の自己勘定投資と私募ファンドの運用を行う企業です。主な事業は、商業施設やオフィスビルへの不動産投資、および宿泊施設の運営です。

2. 業界のポジションと市場シェア

ファーストブラザーズは、不動産投資を主体とする企業であり、自己勘定投資とファンド運用を両立させています。不動産投資市場における競争は激しく、多様なプレーヤーが存在します。同社の具体的な市場シェアに関する情報は公開されていませんが、自己勘定投資とファンド運用を組み合わせることで、他の不動産投資会社との差別化を図っていると考えられます。
課題: 不動産市場の変動リスク、競合他社との差別化、市況悪化による業績への影響。

3. 経営戦略と重点分野

経営ビジョン: 質の高いサービス提供によるアセットマネジメントフィーの獲得、賃貸不動産への投資継続によるポートフォリオ拡大、インバウンド需要を取り込んだ宿泊施設運営の強化。
中期経営計画: 2024年11月期の決算短信からは、具体的な中期経営計画の詳細は読み取れませんが、各事業セグメントにおける戦略が示されています。
* 投資運用事業: 質の高いサービス提供によるアセットマネジメントフィーの獲得を目指しています。
* 投資銀行事業: 賃貸不動産への投資を継続し、ポートフォリオの規模拡大を図ります。
* 施設運営事業: インバウンド需要を取り込み、増収を目指します。

4. 事業モデルの持続可能性

ファーストブラザーズの収益モデルは、不動産投資による売却益、ファンド運用によるアセットマネジメントフィー、および宿泊施設の運営収入を組み合わせたものです。不動産市場の変動や金利変動、インバウンド需要の動向など、外部環境の影響を受けやすい事業構造です。
市場ニーズへの適応力: 不動産投資においては、市場動向を的確に把握し、柔軟に投資戦略を変化させる必要があります。宿泊施設運営においては、インバウンド需要の回復や変化に対応できるかが重要です。

5. 技術革新と主力製品

ファーストブラザーズは、技術革新に関する具体的な情報は開示していません。主力製品は、投資対象となる不動産物件、および運用するファンドです。

6. 株価の評価

  • 株価: 991円(2025年2月21日終値)
  • PER(会社予想): 10.14倍(業界平均:11.3倍)
  • PBR(実績): 0.56倍(業界平均:0.9倍)
  • EPS(会社予想): 97.69円
  • BPS(実績): 1,768.33円
  • 配当利回り(会社予想): 3.53%
  • 1株配当(会社予想): 35.00円

PER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。

7. テクニカル分析

直近10日間の株価は、981円から1007円の間で推移しており、1000円近辺で安定しています。年初来高値1,330円、年初来安値912円。50日移動平均線は1018.68円、200日移動平均線は1112.02円。

8. 財務諸表分析

  • 売上高: 2024年11月期は16,865百万円(前期比24.3%減)。
  • 営業利益: 2024年11月期は2,838百万円(前期比36.4%減)。
  • 経常利益: 2024年11月期は2,193百万円(前期比42.8%減)。
  • 当期純利益: 2024年11月期は1,416百万円(前期比55.5%減)。
  • ROE(過去12か月): 5.85%
  • ROA(過去12か月): 1.98%
  • 自己資本比率(実績): 27.8%

2024年11月期は、売上高、利益ともに減少しています。不動産売却益の減少、施設運営事業の損失が影響していると考えられます。自己資本比率は27.8%と、財務体質は安定しています。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当利回り: 3.53%
  • 1株配当: 35.00円
  • 配当性向: 79.18%
  • 自社株買い: 実施の記載なし

配当利回りは3.53%と、一定の株主還元を行っています。配当性向は79.18%と高めです。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 直近の株価変動: 安定した推移を見せています。
  • 信用取引: 信用買残は増加傾向、信用倍率は47.23倍と高い。
  • 株価への影響要因: 不動産市場の動向、金利変動、インバウンド需要の回復状況、業績予想の達成状況などが考えられます。

11. 総評

ファーストブラザーズは、不動産投資を主体とする企業であり、自己勘定投資とファンド運用を組み合わせることで、事業を展開しています。2024年11月期は、売上高、利益ともに減少しましたが、配当利回りは3.53%と、株主還元も行っています。PER、PBRは業界平均を下回っており、割安感があります。
総合的な見解: 不動産市場の動向やインバウンド需要の回復状況など、外部環境の変化に注意が必要です。今後の業績推移、経営戦略の進捗、株主還元策などを注視していくことが重要です。


企業情報

銘柄コード 3454
企業名 ファーストブラザーズ
URL http://www.firstbrothers.com/
市場区分 スタンダード市場
業種 不動産 – 不動産業

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