1. 企業情報
- 企業名: 株式会社乃村工藝社
- 事業内容: 乃村工藝社は、空間創造に関する研究、企画、設計、施工、運営管理を行う企業です。展示施設、商業施設、博物館などのディスプレイ企画・設計・施工・運営を手掛ける最大手として知られています。国内外での事業展開を行っており、専門店、百貨店、複合商業施設、博物館、イベントなど多岐にわたる分野で活動しています。
- 設立年月日: 1942年12月9日
- 従業員数: 2,022人
- 本社所在地: 東京都港区台場2-3-4
2. 業界のポジションと市場シェア
- 乃村工藝社は、展示・商業施設向けディスプレイ業界の最大手であり、業界内での競争優位性を持っています。リアルな空間への人流回復やインバウンド需要の増加により、集客施設への設備投資が持ち直しつつある中で、同社の事業は堅調に推移しています。しかし、物価上昇や人件費の高騰が課題として挙げられています。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営戦略: 中期経営方針（2023年度～2025年度）では、「企業価値の向上」と「クリエイティビティの醸成」を図る取り組みを進めています。
- 重点分野: 専門店市場や博覧会・イベント市場が好調であり、これらの分野での成長を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
- 乃村工藝社の収益モデルは、空間創造に関する多岐にわたるサービス提供に基づいています。市場ニーズの変化に対応しつつ、専門店市場やイベント市場の好調を活かした事業展開が期待されます。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発に関しては、特にディスプレイデザインや空間設計における独自性を持っています。収益を牽引しているのは、商業施設や展示施設向けのディスプレイ事業です。
6. 株価の評価
- EPS（会社予想）: 53.81円
- BPS（実績）: 444.88円
- PER（会社予想）: 15.96倍
- PBR（実績）: 1.93倍
- 業界平均PERが17.0倍であることを考慮すると、乃村工藝社の株価は業界平均と比較してやや割安な水準にあります。
7. テクニカル分析
- 現在の株価は859円で、年初来高値990円と年初来安値738円の間に位置しています。50日移動平均線（895.88円）を下回っており、200日移動平均線（837.44円）に近い水準です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 133.27B円（過去12か月）
- 営業利益: 4.436B円（過去12か月）
- 純利益: 3.031B円（過去12か月）
- ROE: 7.78%
- 自己資本比率: 58.0%
- 過去数年にわたって売上は安定しており、利益率も改善傾向にあります。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.73%
- 1株配当（会社予想）: 32.00円
- 配当性向は高めであり、株主還元に積極的な姿勢が見られます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近の株価は下落傾向にあり、出来高も増加しています。市場の関心が高まっている可能性があります。
11. 総評
乃村工藝社は、ディスプレイ業界の最大手として、空間創造における幅広いサービスを提供しています。業界内での競争優位性を持ち、堅実な経営を行っています。株価は業界平均と比較してやや割安であり、配当利回りも魅力的です。物価上昇や人件費の高騰といった課題はあるものの、専門店市場やイベント市場の成長を背景に、今後の業績拡大が期待されます。
企業情報
| 銘柄コード | 9716 |
| 企業名 | 乃村工藝社 |
| URL | https://www.nomurakougei.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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