1. 企業情報
ハーバー研究所は、自然派化粧品の開発・製造・販売を行う企業です。主力製品はスクワランオイルで、スキンケア製品を中心に展開しています。通信販売を主体とし、百貨店などにも店舗を構えています。
2. 業界のポジションと市場シェア
化粧品業界に属し、自然派化粧品というニッチ市場で一定の地位を確立しています。通販を主体とすることで、特定の顧客層をターゲットにしています。競合他社との差別化として、スクワランオイルなどの独自性の高い製品が強みです。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、ガバナンスの強化、経営効率化の推進、販売チャネル部門の連携強化、顧客接点の拡大を戦略としています。2025年度からは新中期経営計画（2026年3月期～2028年3月期）がスタートする予定です。
4. 事業モデルの持続可能性
通販を主体とする事業モデルは、顧客との直接的な関係を築きやすく、リピーターの獲得に繋がりやすいと考えられます。市場ニーズの変化への対応としては、新商品の開発や、会員向けプロモーション活動、収益性の高い店舗の強化、不採算店舗の統廃合など、収益構造の改善を図っています。
5. 技術革新と主力製品
スクワランオイルが主力製品であり、高い保湿力で知られています。新商品として、酵素熟成ハトムギ青汁を発売するなど、製品ラインナップの拡充も図っています。
6. 株価の評価
- 株価: 1,742円（2025年2月28日終値）
- PER（会社予想）: 16.47倍
- PBR（実績）: 0.77倍
- EPS（会社予想）: 105.78円
- BPS（実績）: 2,266.55円
PERは業界平均（15.9倍）をやや上回っています。PBRは業界平均（0.7倍）と同程度です。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、1,700円台後半で推移しており、2月17日には1,788円の高値を付けています。200日移動平均線は1870.45円となっており、株価はこれを下回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は123億円、2025年3月期第3四半期累計では86億円。
- 営業利益: 2024年3月期は営業損失6億円、2025年3月期第3四半期累計では2.2億円の営業利益を計上。
- 当期純利益: 2024年3月期は21億円の当期純損失、2025年3月期第3四半期累計では2.2億円の当期純利益を計上。
- ROE: 2024年3月期は-21.97%
- 自己資本比率: 68.4%（2024年3月期）
2024年3月期は赤字でしたが、2025年3月期第3四半期累計では黒字転換しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.30%
- 1株配当（会社予想）: 40.00円
- 配当性向: 111.54%
- Ex-Dividend Date: 2025年3月28日
配当は安定的に行われていますが、配当性向は高めです。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、2月17日に年初来高値を更新した後、やや調整局面に入っているように見えます。
11. 総評
ハーバー研究所は、自然派化粧品市場において、スクワランオイルを主力製品として、通販を主体に事業を展開しています。2024年3月期は赤字でしたが、2025年3月期第3四半期累計では黒字転換し、業績は回復傾向にあります。
株価はPERが業界平均をやや上回っており、割安感は限定的です。配当利回りは2%台で、安定的な配当が期待できます。
今後の注目点としては、新中期経営計画の内容、新商品の販売状況、インバウンド需要の動向などが挙げられます。
企業情報
| 銘柄コード | 4925 |
| 企業名 | ハーバー研究所 |
| URL | http://www.haba.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
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