決算説明：旭化学工業（7928）

2024年8月期決算説明資料及び中期経営計画の更新

基本情報

• 企業概要: 旭化学工業株式会社 (証券コード: 7928、東京証券取引所スタンダード市場)
  • 主要事業分野: 電動工具及び自動車部品等の樹脂成形、電動工具の組付、樹脂成形用金型の設計製作、自社製品である建築資材の製造販売
  • 代表者名: 取締役社長 杉浦 武
• 説明会情報:
  • 参加対象: 個人投資家向け
• 報告期間: 2024年8月期
• セグメント:
  • 電動工具成形品: 電動工具メーカー向け成形品
  • 自動車部品成形品: 自動車部品メーカー成形品
  • 自社製品: 建築用資材
  • 樹脂金型: 樹脂金型
  • その他成形品: その他成形品

業績サマリー

• 主要指標:
  • 売上高: 8,340百万円 (前年同期比+3.7%)
  • 営業利益: 37百万円 (前年同期比+77.7%)
  • 経常利益: 182百万円 (前年同期比+34.8%)
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益: 93百万円 (前年同期比+307.7%)
  • 1株当たり配当: 12.0円
• 進捗状況:
  • 中期経営計画に対する進捗状況: 中期経営計画を下方修正
• セグメント別状況:
  • 電動工具成形品: 売上高構成比57.0%
  • 自動車部品成形品: 売上高構成比32.9%
  • 自社製品: 売上高構成比0.8%
  • 樹脂金型: 売上高構成比8.0%
  • その他成形品: 売上高構成比1.3%

業績の背景分析

• 業績概要:
  • 売上高は、自動車部品は半導体供給不足が解消され堅調に推移。電動工具部品は2024年3月頃より取引先の在庫調整が解消され成形品の受注が増加。しかし、金型の新規受注は厳しい価格競争より減少。
  • 利益については2024年6月以降に受注単価の交渉により製品単価の値上げがあったものの、運搬費上昇、人件費上昇、物価高など厳しい状況であった。製造工程については継続して自動化に取り組んでいる。
• 増減要因:
  • 売上高: 自動車部品の堅調な推移、電動工具部品の受注増加
  • 利益: 受注単価の値上げ、運搬費・人件費・物価高の影響
• リスク要因:
  • 地政学的リスク
  • 受注環境の厳しさ

戦略と施策

• 現在の戦略:
  • 海外売上比率80%を超えるグローバル企業を目指す
  • グローバル人材の育成
• 進行中の施策:
  • 製造工程の自動化
  • 研究開発
  • 人的資本への投資
  • 自社商品の開発
  • 生産管理システムの導入
  • マシニングセンターの導入
  • 研究開発施設の建設
  • 安城工場事務所のフロア改装工事の実施
  • 植物プラントの開始
• セグメント別施策:
  • 国内: 受注は低水準であった電動工具部品が、2024年3月からは増加し安定。自動車部品については堅調に推移。新規に受注した自動車部品のため今期に成形機1300tを1台購入、利益率の高い大型製品を継続して受注。安城工場の事務所改修工事を実施。2024年10月に研究開発施設（植物工場）を本社（愛知県碧南市）内に建設。
  • 中国: 生産管理システム導入により情報の共有化。マシニングセンターを導入し金型部門強化、品質の向上を実現。
  • タイ: 成形機を2024年9月に1台、10月1台導入、生産能力13%UP。印刷工程の内製化を実施し工場稼働率を上昇へ。

将来予測と見通し

• 業績予想:
  • 2025/08期(予想)
    • 売上高: 8,500百万円
    • 営業利益: 70百万円
    • 経常利益: 180百万円
    • 当期純利益: 100百万円
• 中期計画:
  • 2023年8月期～2025年8月期の中期経営計画を下方修正
  • 売上高300億円、海外売上比率80%を超えるグローバル企業への成長を目指す
• マクロ経済の影響:
  • 地政学的リスク

配当と株主還元

• 配当方針: 財務基盤を堅持しつつ、継続的な株主還元を実現するため、将来の成長投資と株主還元のバランスに基づき、配当性向30%を基本方針。下限配当を10円と設定。
• 配当実績:
  • 2023/08期: 12.0円
  • 2024/08期: 12.0円(予想)
  • 2025/08期: 未定(予想)

製品やサービス

• 製品:
  • 電動工具及び自動車部品等の樹脂成形品
  • 建築用資材 (ALCパネル専用めねじ樹脂アンカー「BIG Anchor1/2 Mk-II」)

重要な注記

• リスク要因:
  • 地政学的リスク
  • 受注環境の厳しさ
• その他:
  • 2021年10月12日に旭日塑料制品(昆山)有限公司に新工場の建設を決定したが、取引先の在庫調整により受注が大幅に減少するなど、事業環境が不透明であるため、工場の建設を中止。
  • 株主優待制度の導入(100株以上保有の株主様に1,000円分のQUOカード贈呈)
  • 下限配当制の導入
  • 2024年4月HPリニューアル

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