1. 企業情報
三菱鉛筆株式会社は、日本を代表する筆記具メーカーであり、1887年に設立されました。主力製品は「uni」ブランドで知られるボールペンやサインペンで、ペンタイプの化粧品も手掛けています。筆記具及び筆記具周辺商品の製造販売を主な事業とし、海外売上が全体の半数を超えています。
2. 業界のポジションと市場シェア
三菱鉛筆は、筆記具業界において強固なブランド力を持ち、特に「uni」ブランドは高い認知度を誇ります。デジタル化の進展により筆記具の需要が縮小する中、品質とコスト面での競争が激化しています。環境問題への対応が業界全体の課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
三菱鉛筆は中期経営計画「uni Advance」を掲げ、2027年までの成長を目指しています。計画では売上高1,030億円、営業利益155億円、営業利益率15.0%を目標としています。新規事業分野として化粧品の成長が見込まれています。
4. 事業モデルの持続可能性
筆記具市場の縮小に対応するため、三菱鉛筆は新たな市場ニーズに応える製品開発を進めています。環境問題への対応や品質向上が持続可能性を支える要素となっています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発においては、筆記具の品質向上や新製品の開発に注力しています。特に、uniブランドのボールペンが収益の柱となっています。
6. 株価の評価
- EPS（予想）: 173.55円
- BPS（実績）: 2,320.42円
- PER（予想）: 14.53倍
- PBR（実績）: 1.09倍
業界平均と比較して、PERはほぼ同水準であり、PBRはやや低めです。
7. テクニカル分析
現在の株価は2,522円で、年初来高値2,760円に対してやや低い水準にあります。直近の株価推移は下落傾向にありますが、50日移動平均線（2,328.04円）を上回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高（2024年）: 88,820百万円
- 営業利益（2024年）: 12,189百万円
- 純利益（2024年）: 11,272百万円
- ROE（実績）: 9.28%
- 自己資本比率（実績）: 72.6%
売上高、利益ともに堅調に推移しています。自己資本比率が高く、財務の健全性が確認できます。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 1.90%
- 1株配当（会社予想）: 48.00円
- 配当性向: 21.48%
安定した配当を維持しており、特別配当も実施しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価は直近で下落傾向にありますが、長期的には安定した業績が期待されています。インサイダー保有率が13.82%と高く、経営陣のコミットメントが伺えます。
11. 総評
三菱鉛筆は、伝統的な筆記具メーカーとして強固なブランド力を持ち、安定した業績を維持しています。デジタル化の進展に伴う市場縮小の課題に対して、新規事業や環境対応を通じて持続可能な成長を目指しています。株価はやや下落していますが、財務の健全性や安定した配当が魅力となっています。
企業情報
| 銘柄コード | 7976 |
| 企業名 | 三菱鉛筆 |
| URL | http://www.mpuni.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
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