1. 企業情報
- 事業内容: ケイヒンは、国内外の物流サービスを提供する総合物流企業です。主な事業は、港湾、内陸、海上、航空貨物輸送であり、倉庫・配送センター、通販支援、国内貨物輸送（トラック、海上コンテナ輸送）、輸出入関連業務、通関業務など多岐にわたります。中古車輸出に強みがあり、米国BDPとの提携による海外展開も行っています。
- 市場区分: スタンダード市場
- 業種: 運輸・物流、倉庫・運輸関連業
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内でのポジション: 総合物流の準大手企業として、幅広い物流サービスを提供しています。特に中古車輸出分野で強みを持っています。
- 競争優位性: 中古車輸出における実績と、米国BDPとの連携によるグローバルなネットワークが強みです。
- 課題: 景気変動や国際情勢の影響を受けやすい事業構造であり、競争激化に対応するためのコスト管理やサービス拡充が課題です。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 決算短信からは具体的な経営ビジョンは読み取れませんでした。
- 中期経営計画: 中期経営計画の進捗状況や目標達成の可能性についての言及はありませんでした。
- 重点分野: 国内物流事業における倉庫業の取扱増加、国際物流事業におけるグループ内連携強化、代理店との協業による新規受注獲得が重点分野と考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 貨物輸送、倉庫保管、輸出入関連業務など、多様なサービスを提供することで安定した収益基盤を構築しています。
- 市場ニーズへの適応力: 通販市場の拡大や、国際物流の需要増加に対応できる体制を整えています。
- 課題: 景気変動や国際情勢の影響を受けやすい事業構造であり、変化する市場ニーズへの迅速な対応が求められます。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: 国内物流ITシステムの開発、グローバル物流ITシステムの導入など、ITを活用した効率化を進めています。
- 主力製品/サービス: 貨物輸送、倉庫保管、輸出入関連業務など、幅広い物流サービスが収益を牽引しています。
6. 株価の評価
- EPS（1株あたり当期純利益）: 直近のEPSは313.90円です。
- PER（株価収益率）: 1株あたり当期純利益から計算すると、PERは7.63倍となります。業界平均PERは11.8であり、割安感があります。
- BPS（1株あたり純資産）: 直近のBPSは4550.22円です。
- PBR（株価純資産倍率）: PBRは0.53倍となり、業界平均PBRの0.5倍と同水準です。
- 株価の評価: PER、PBRから判断すると、割安な水準にあると考えられます。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は上昇傾向にあり、2月28日には2368円をつけ、3月3日には2395円で取引されています。
- 50日移動平均線: 2112.88円
- 200日移動平均線: 2068.33円
- 現在の株価: 50日、200日移動平均線を上回っており、上昇トレンドにあると考えられます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は465.2億円、2023年3月期は598.21億円、2022年3月期は541.08億円と、変動が見られます。
- 営業利益: 2024年3月期は26.68億円、2023年3月期は38.23億円、2022年3月期は31.41億円と、変動が見られます。
- 当期純利益: 2024年3月期は20.49億円、2023年3月期は27.04億円、2022年3月期は22.63億円と、変動が見られます。
- ROE（自己資本利益率）: 直近12か月で8.03%です。
- ROA（総資産利益率）: 直近12か月で3.60%です。
- キャッシュフロー: 決算短信からはキャッシュフローの情報は得られませんでした。
- 財務状況: 2025年3月期第3四半期決算短信によると、売上高、営業利益、経常利益、純利益が増加しています。自己資本比率は57.5%と安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 2.96%
- 配当性向: 20.09%
- 株主還元策: 年間配当は140円の予定です。
- 自社株買い: 過去のデータからは自社株買いに関する情報は得られませんでした。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動傾向: 直近10日間の株価は上昇傾向にあります。
- 株価への影響要因: 業績動向、物流業界の動向、景気動向、為替相場などが影響を与える可能性があります。
- 信用取引: 信用買残は31,500株、信用売残は500株、信用倍率は63.00倍と、買い残が多い状況です。
11. 総評
ケイヒンは、総合物流企業として安定した収益基盤を持っています。中古車輸出での強みや、米国BDPとの連携によるグローバル展開も注目されます。財務状況は安定しており、増収増益基調です。株価は割安な水準にあり、テクニカル的にも上昇トレンドを示唆しています。
ただし、物流業界は景気変動や国際情勢の影響を受けやすく、今後の業績には注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 9312 |
| 企業名 | ケイヒン |
| URL | http://www.keihin.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 運輸・物流 – 倉庫・運輸関連業 |
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