1. 企業情報
日本アンテナは、アンテナを主力とする通信・放送機器メーカーです。地上デジタル放送用アンテナ、CATV関連機器、衛星放送受信システム、通信用アンテナなどを製造・販売しています。電波障害対策工事も手掛けています。2024年には株式交換によりエレコムの傘下に入り、上場廃止が予定されています。
2. 業界のポジションと市場シェア
アンテナ業界における日本アンテナの具体的な市場シェアに関するデータは、公開情報からは特定できません。しかし、アンテナ大手として、一定のプレゼンスを有していると考えられます。
競争優位性:
- 長年の実績と技術力
- CATV、電波障害対策工事への強み
課題:
- 市場の成熟化と競合激化
- エレコム傘下入りによる事業再編の影響
3. 経営戦略と重点分野
経営戦略については、2025年3月期第3四半期決算短信において、以下の点が示されています。
* 環境に左右されない強固な経営基盤作り
* 営業力の強化
* 市場ニーズを捉えた新製品・ソリューションの開発
* コストダウン、販売・生産拠点の集約化、業務の効率化
中期経営計画については、公開情報からは詳細な内容を確認できませんでした。
4. 事業モデルの持続可能性
事業モデルは、アンテナなどの製品販売と、ソリューション（工事など）の提供を組み合わせたものです。
収益モデル:
- 製品販売：アンテナ、受信機、関連機器
- ソリューション：CATV工事、電波障害対策工事など
市場ニーズの変化への適応力:
- デジタル化、IoT化への対応が重要
- エレコムグループとの連携によるシナジー創出が期待される
5. 技術革新と主力製品
技術革新に関する具体的な情報は、公開情報からは限定的です。
主力製品:
- 地上デジタル放送用アンテナ
- CATV関連機器
- 通信用アンテナ
6. 株価の評価
- 株価: 615.0円（2025年3月3日終値）
- BPS（実績）: 1,402.37円
- PBR（実績）: 0.44倍
EPS、PERについては、会社予想が開示されていません。PBRは0.44倍と、低い水準にあります。
7. テクニカル分析
- 直近10日間の株価推移: 株価は比較的安定した動きを見せています。
- 年初来高値: 825円
- 年初来安値: 462円
- 50日移動平均: 560.86円
- 200日移動平均: 637.51円
直近の株価は、50日移動平均を上回っていますが、200日移動平均を下回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去数年間は減少傾向にあります。
- 営業利益: 2021年まで黒字でしたが、2022年以降は赤字が続いています。
- 当期純利益: 2021年まで赤字。
- ROE（実績）: -21.77%
- 自己資本比率（実績）: 66.6%
財務状況は、売上高の減少、営業赤字の継続、ROEの悪化など、厳しい状況です。
9. 株主還元と配当方針
- 自社株買い: 実施されていません。
配当は、2024年3月期は無配となっています。2025年3月期も未定です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の直近の変動傾向: 直近10日間では、株価は小幅な変動にとどまっています。
- 信用取引: 信用買い残は増加傾向、信用倍率は0.00倍と、売り残はありません。
- 株価への影響を与える要因:
- エレコムグループとの経営統合の進捗
- 業績の回復
- 市場全体の動向
11. 総評
日本アンテナは、アンテナ業界における老舗企業ですが、近年は業績が低迷しています。エレコムの傘下に入り、上場廃止が予定されていることから、今後の事業展開に注目が集まります。財務状況は厳しく、株主還元も行われていません。株価は低水準にありますが、今後の業績回復やエレコムとのシナジーに期待できるかどうかが、投資判断のポイントとなります。
企業情報
| 銘柄コード | 6930 |
| 企業名 | 日本アンテナ |
| URL | http://www.nippon-antenna.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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