1. 企業情報
株式会社イーディーピーは、人工ダイヤモンドの単結晶、関連素材の開発・製造・販売を行う企業です。主な製品は、人工宝石用の種結晶、半導体や工具向けの基板・ウェハ、光学部品、ヒートシンクなど多岐にわたります。産総研の特許を利用した技術が強みです。
2. 業界のポジションと市場シェア
イーディーピーは、人工ダイヤモンド市場において、種結晶から最終製品まで手掛ける数少ない企業の一つです。特に、人工ダイヤモンドの種結晶の製造販売に強みを持っています。
競争優位性:
- 産総研の特許技術を活用した製品開発力
- 人工ダイヤモンド市場における幅広い製品ラインナップ
課題:
- LGD（ラボグロウンダイヤモンド）市場における小型宝石の価格下落の影響
- 種結晶偏重のビジネスモデルからの脱却
3. 経営戦略と重点分野
イーディーピーは、種結晶偏重からの脱却を図り、LGD分野での関連製品の取り扱い、デバイス分野への取り組みを強化しています。中期経営計画の詳細は開示されていませんが、以下の点が重点分野と考えられます。
* LGD関連製品の拡充
* デバイス分野への参入
* 海外展開（SFD、SFD India、ベルギー現地法人）
* 大型結晶を利用した新規デザインの宝石販売
4. 事業モデルの持続可能性
イーディーピーの収益モデルは、人工ダイヤモンドの需要に大きく依存します。LGD市場は拡大傾向にありますが、小型宝石の価格下落が収益性に影響を与えています。
持続可能性への課題:
- 市場ニーズの変化（価格変動、競合の増加）への対応
- 事業ポートフォリオの多様化
5. 技術革新と主力製品
イーディーピーは、人工ダイヤモンドの製造技術を基盤としています。
主力製品:
- 人工ダイヤモンドの種結晶
- 半導体・工具向け基板・ウェハ
- 光学部品、ヒートシンク
技術開発の動向:
- LGD分野における関連製品の開発
- デバイス分野への技術応用
- 大型結晶を利用した新規デザインの宝石開発
6. 株価の評価
- 株価: 630.0円
- BPS（実績）: (連)331.40円
- PBR（実績）: (連)1.90倍
EPS、PERは会社予想が開示されていません。PBRは1.90倍であり、業界平均PBR1.7倍と比較すると、やや割高な水準です。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は変動が大きく、2月20日には700円台まで上昇しましたが、その後は下落傾向にあります。年初来高値は1,990円、年初来安値は552円です。50日移動平均線は640.54円、200日移動平均線は860.46円です。
8. 財務諸表分析
過去12ヶ月の財務状況は以下の通りです。
* 売上高: 757,549千円
* 営業損失: -213,997千円
* 当期純損失: -111,336千円
* ROE（実績）: (単)-2.27%
* 自己資本比率（実績）: (単)90.9%
売上高は減少傾向にあり、営業損失、当期純損失を計上しています。ROEはマイナスであり、収益性の改善が課題です。自己資本比率は高く、財務基盤は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 0.00%
- 1株配当（会社予想）: 0.00円
現時点では、配当は実施されていません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にあり、モメンタムは弱いです。信用買い残は減少、信用売り残はゼロであり、需給はやや悪化しています。
株価への影響要因:
- LGD市場の動向（価格変動、需要の増減）
- 新製品・新技術の開発状況
- 業績の回復状況
- 海外展開の進捗
11. 総評
イーディーピーは、人工ダイヤモンド市場において、高い技術力と幅広い製品ラインナップを持つ企業です。しかし、LGD市場の価格変動や、種結晶偏重のビジネスモデルからの脱却が課題となっています。
直近の業績は赤字であり、株価も低迷しています。今後の成長戦略の実行と、業績の回復が期待されます。投資判断にあたっては、LGD市場の動向、新製品・新技術の開発状況、海外展開の進捗などを注視する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 7794 |
| 企業名 | イーディーピー |
| URL | https://www.d-edp.jp/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
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