1. 企業情報
企業名: 日本トムソン株式会社
概要: 日本トムソンは、IKOブランドのもとでニードルローラーベアリング、直動案内機器、精密位置決めテーブル、機械部品を開発・製造・販売しています。主な製品には、自動車や産業ロボット向けのニードルローラーベアリングや、半導体製造装置向けの直動案内機器があります。
設立: 1950年2月10日
本社所在地: 東京都港区高輪2-19-19
従業員数: 2,431人
2. 業界のポジションと市場シェア
日本トムソンは、機械業界に属し、特にニードルローラーベアリングと直動案内機器の分野で強みを持っています。国内外での販売を行っており、特に半導体製造装置向けの需要が高いです。競争優位性は、少量多品種生産と複合メカトロニクス技術にありますが、一般産業機械や工作機械向け需要の減速が課題です。
3. 経営戦略と重点分野
経営戦略: IKO中期経営計画2026「Connect for Growth」を掲げ、『強い領域』の強化と『グローバル体制』の再構築を進めています。
重点分野: 半導体製造装置向けの直動案内機器と、二輪車用ニードル軸受けの強化。
4. 事業モデルの持続可能性
日本トムソンは、ニードルローラーベアリングと直動案内機器の製造販売を主軸とした収益モデルを持ち、特に半導体製造装置向けの市場ニーズに応じて事業を展開しています。市場の変化に対して、グローバル体制の再構築を通じて適応力を高めています。
5. 技術革新と主力製品
技術革新: 直動案内機器とニードルローラーベアリングの分野での技術開発を進めています。
主力製品: 半導体製造装置向け直動案内機器と二輪車用ニードル軸受けが収益を牽引しています。
6. 株価の評価
EPS: 13.05円
BPS: 1,102.49円
PER: 39.54倍（業界平均16.6倍）
PBR: 0.47倍（業界平均1.4倍）
株価は516.0円で、PBRが業界平均を下回っており、資産価値に対して割安感がありますが、PERは高めです。
7. テクニカル分析
年初来高値は690円、安値は457円です。現在の株価は516.0円で、年初来安値からは上昇していますが、高値からは下落しています。50日移動平均線（500.32円）を上回っており、短期的には上昇傾向にありますが、200日移動平均線（524.02円）を下回っています。
8. 財務諸表分析
売上: 55,048百万円（2024年3月期予想）
営業利益: 3,164百万円（2024年3月期予想）
純利益: 2,674百万円（2024年3月期予想）
ROE: 3.62%
ROA: 0.54%
売上高は前年同期比で減少しており、利益率も低下しています。ROEとROAも低水準で、効率的な資本活用が課題です。
9. 株主還元と配当方針
配当利回り: 3.68%
配当性向: 131.58%
配当利回りは高めですが、配当性向が100%を超えており、利益以上の配当を行っています。今後の持続可能性に注意が必要です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、出来高も増加しています。市場全体の動向や半導体製造装置向け需要の変化が株価に影響を与える要因となります。
11. 総評
日本トムソンは、ニードルローラーベアリングと直動案内機器で強みを持つ企業です。現在の株価は資産価値に対して割安感がありますが、利益率の低下や配当性向の高さが懸念材料です。市場の変化に対する適応力を高めるための戦略が進行中であり、今後の業績改善に期待がかかります。
企業情報
| 銘柄コード | 6480 |
| 企業名 | 日本トムソン |
| URL | http://www.ikont.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 機械 – 機械 |
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