1. 企業情報
株式会社ラピーヌは、婦人アパレルの中堅企業です。高級既製服を主力とし、百貨店や専門店への卸売、セレクトショップを含む小売事業を展開しています。また、障害者福祉サービスの一環として、野菜の生産・販売も行っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
ラピーヌは、婦人アパレル業界において、高級既製服を強みとするニッチなポジションを占めています。百貨店や専門店への卸売が中心であり、市場シェアの具体的な数値は公開されていませんが、中堅企業として一定の顧客基盤を確立していると考えられます。
競争優位性:
- 高級既製服という高付加価値セグメントに特化している点
- 百貨店や専門店との長年の取引関係
課題:
- アパレル業界全体の低迷（少子高齢化、ファストファッションの台頭、消費者の節約志向など）
- 百貨店販売への依存
- 売上高の減少と赤字決算
3. 経営戦略と重点分野
ラピーヌは、2025年2月期第3四半期決算短信において、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められています。
経営戦略:
- 卸売事業：顧客の増加、採算性の改善
- 小売事業：店頭の活性化、経費効率化
- 福祉事業：採算性の改善
中期経営計画:
- 中期経営計画の進捗状況や目標達成の可能性は、継続企業の前提に関する重要な不確実性があるため、不明。
4. 事業モデルの持続可能性
ラピーヌの事業モデルは、アパレル業界の構造的な変化や、消費者の嗜好の変化に対応する必要があります。
収益モデル:
- 卸売事業と小売事業が中心であり、高級既製服の販売が収益の柱
- 福祉事業は、現時点では収益への貢献は限定的
市場ニーズの変化への適応力:
- ファストファッションの台頭や、消費者の節約志向への対応が課題
- ECサイトの強化など、販売チャネルの多様化も必要
5. 技術革新と主力製品
ラピーヌは、技術革新に関する具体的な情報はありません。
主力製品:
- 婦人服（高級既製服）
- アクセサリー
6. 株価の評価
EPS（会社予想）: (連)-164.97円
BPS（実績）: (連)351.51円
PER（会社予想）: — (算出不可。EPSがマイナスのため)
PBR（実績）: (連)0.60倍
業界平均PER: 12.6
業界平均PBR: 0.5
ラピーヌの株価は、EPSがマイナスであるため、PERでの評価はできません。PBRは0.60倍であり、業界平均の0.5倍に近い水準です。
7. テクニカル分析
株価推移:
直近10日間の株価は200円台前半で推移しており、年初来安値（200円）に近い水準です。200日移動平均線（234.10円）を下回っています。
現在の株価:
- 212.0円（2025年3月4日終値）
- 年初来高値：326円
- 年初来安値：200円
株価は低迷しており、安値圏にあると判断できます。
8. 財務諸表分析
売上高:
- 過去12ヶ月：2,118百万円
- 2024年2月期：2,342百万円
- 減少傾向
利益:
- 営業損失：-410百万円（過去12ヶ月）
- 当期純損失：-195百万円（過去12ヶ月）
- 赤字が継続
キャッシュフロー:
- 開示されていません。
ROE（実績）: (連)-31.06%
ROA（過去12か月）: -7.58%
自己資本比率（実績）: (連)26.7%
業績は低迷しており、売上高の減少、赤字の継続、ROE・ROAの悪化が見られます。自己資本比率は26.7%と、財務体質は脆弱です。
9. 株主還元と配当方針
配当利回り（会社予想）: 0.00%
1株配当（会社予想）: 0.00円
配当性向: 0.00%
ラピーヌは、無配を継続しています。
自社株買い:
- 情報はありません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の変動傾向:
- 直近10日間の株価は、200円台前半で推移しており、低迷しています。
株価への影響を与える要因:
- アパレル業界全体の動向
- ラピーヌの業績
- 継続企業の前提に関する不確実性
11. 総評
ラピーヌは、婦人アパレル業界の中堅企業であり、高級既製服を強みとしています。しかし、アパレル業界の低迷や、業績の悪化、継続企業の前提に関する重要な不確実性など、多くの課題を抱えています。株価も低迷しており、投資には注意が必要です。
主な懸念点:
- 業績の悪化（売上高の減少、赤字の継続）
- 継続企業の前提に関する重要な不確実性
- 財務体質の脆弱さ
- 無配
現時点では、投資を見送るのが妥当と考えられます。業績の回復や、継続企業の前提に関する不確実性の解消など、今後の動向を慎重に見守る必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 8143 |
| 企業名 | ラピーヌ |
| URL | http://www.lapine.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 繊維製品 |
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