1. 企業情報
- 企業名: 大日本印刷株式会社 (Dai Nippon Printing Co., Ltd.)
- 事業内容: 大日本印刷は、印刷業を基盤に、情報通信、ライフスタイル・産業用品、エレクトロニクス、飲料の各セグメントで事業を展開しています。情報通信部門では書籍やデジタルマーケティング、BPOサービスなどを提供し、ライフスタイル・産業用品部門では包装材料や住宅・車両の内外装材を製造しています。エレクトロニクス部門では光学フィルムや半導体関連製品を提供しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 競争優位性: 大日本印刷は、印刷技術を応用した多角的な製品展開に強みを持ち、業界内での競争力を維持しています。特に、電子部材や包装材の分野での技術力が評価されています。
- 課題: 印刷業界全体のデジタル化の進展に伴い、従来の印刷需要の減少が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョンと戦略: 中期経営計画では、デジタル技術の活用による事業の高度化と多角化を進めています。特に、スマートコミュニケーション部門の組織再編や、エレクトロニクス部門での有機ELディスプレイ関連製品の強化が注目されています。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 多角的な事業展開により、特定の市場変動に対するリスクを分散しています。市場ニーズの変化に対しても、技術力を活かして迅速に対応しています。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: 有機ELディスプレイのメタルマスク製造ラインの新設など、先進技術を活用した製品開発に注力しています。
- 主力製品: 光学フィルムや半導体関連製品、包装材などが収益を牽引しています。
6. 株価の評価
- EPS: 227.22円
- BPS: 2,626.19円
- PER: 9.95倍（業界平均14.5倍）
- PBR: 0.86倍（業界平均1.3倍）
- 現在の株価は、業界平均と比較して割安感があります。
7. テクニカル分析
- 株価は年初来高値2,788円に対して現在2,260.5円で推移しており、50日移動平均線（2,217.90円）を上回っています。短期的には上昇トレンドにありますが、200日移動平均線（2,445.76円）を下回っており、長期的には下落トレンド内にあります。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 1,424,822百万円（過去12か月）
- 営業利益: 75,450百万円（過去12か月）
- 純利益: 110,929百万円（過去12か月）
- ROE: 9.85%
- ROA: 2.78%
- 売上高と利益は安定して増加傾向にあります。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 1.68%
- 配当性向: 11.61%
- 自社株買いを含む積極的な株主還元策を実施しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価は直近で上昇傾向にあり、出来高も増加しています。市場の関心が高まっていることが伺えます。
11. 総評
大日本印刷は、印刷技術を基盤に多角的な事業展開を行う企業であり、特にエレクトロニクス分野での技術力が強みです。株価は業界平均と比較して割安感があり、財務状況も安定しています。今後のデジタル化の進展に伴う事業の成長が期待されますが、印刷需要の減少に対する対応が課題となります。
企業情報
| 銘柄コード | 7912 |
| 企業名 | 大日本印刷 |
| URL | http://www.dnp.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
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