1. 企業情報
ビー・エム・エル（BML, Inc.）は、日本国内で臨床検査および関連サービスを提供する企業です。主な事業内容には、生化学的検査、血液学的検査、免疫学的検査、微生物学的検査、病理学的検査などがあります。また、医療情報システムの提供や食品衛生検査、環境衛生検査なども行っています。1955年に設立され、本社は東京都渋谷区に位置しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
ビー・エム・エルは臨床検査業界において首位級の地位を占めています。全国にラボネットワークを展開し、電子カルテなどの医療情報システムの育成にも注力しています。競争優位性として、生化学的検査の強みと広範なネットワークがありますが、診療報酬改定や人件費の上昇などの課題も抱えています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、臨床検査事業の新規獲得と既存ユーザーへの深耕営業を強化し、食品衛生事業では食品コンサルティングの拡大を図っています。また、医療情報システム事業ではリプレイス需要への対応を進めています。中期経営計画の進捗状況や具体的な施策についての記載はありません。
4. 事業モデルの持続可能性
ビー・エム・エルの収益モデルは、多様な検査サービスと医療情報システムの提供に依存しています。市場ニーズの変化に対しては、電子カルテや自動化システムの開発などで適応を図っています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発においては、フロンティアおよびシンフォニー自動化システムの開発に注力しています。これらのシステムは、検査前処理から検査手続きまでの自動化を実現しています。主力製品としては、生化学的検査と電子カルテが挙げられます。
6. 株価の評価
- 現在の株価: 2,817円
- EPS（会社予想）: 156.43円
- BPS（実績）: 3,271.98円
- PER（会社予想）: 18.01倍
- PBR（実績）: 0.86倍
業界平均PERが17.0倍であることから、ビー・エム・エルのPERはやや高めですが、PBRは業界平均1.8倍を下回っています。
7. テクニカル分析
直近の株価推移では、年初来高値3,125円に対して現在の株価はやや低い水準にあります。50日移動平均線（2,842.62円）と200日移動平均線（2,815.30円）に近い水準で推移しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高（過去12か月）：137,964百万円
- 営業利益（過去12か月）：9,167百万円
- 純利益（過去12か月）：6,034百万円
- ROE（実績）：4.86%
- 自己資本比率（実績）：73.6%
過去数年の売上高は減少傾向にありますが、利益率の改善が見られます。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）：4.26%
- 1株配当（会社予想）：120.00円
- 配当性向：57.70%
ビー・エム・エルは安定した配当を提供しており、配当利回りは比較的高い水準です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にありますが、年初来高値には達していません。信用取引の信用買残が増加している一方で、信用売残も増加しており、投資家の間で売買が活発に行われています。
11. 総評
ビー・エム・エルは臨床検査業界での強い地位を維持しつつ、技術革新と多様なサービス展開を行っています。財務的には安定しており、高い配当利回りが魅力的です。ただし、売上高の減少傾向や市場環境の変化に対する適応が課題となる可能性があります。
企業情報
| 銘柄コード | 4694 |
| 企業名 | ビー・エム・エル |
| URL | http://www.bml.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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