1. 企業情報
山洋電気株式会社は、冷却システム、電源システム、サーボシステム、電気機器販売、電気工事などを手掛ける企業です。主力製品には、通信機器用冷却ファン、電源装置、工作機械向けサーボモーターなどがあります。1927年に設立され、東京を本社としています。
2. 業界のポジションと市場シェア
山洋電気は、電機・精密機器業界に属し、特に冷却ファンやサーボモーターで高い技術力を持っています。競争優位性としては、NTT向けの電源を発祥とし、通信機器や工作機械向けの製品での強みがありますが、ファクトリーオートメーション市場の需要低調が課題です。
3. 経営戦略と重点分野
経営戦略として、社内カンパニー制を導入し、各カンパニーの業績に基づく経営資源の配分を行っています。重点分野としては、冷却ファン「San Ace」、電源装置「SANUPS」、サーボモーター「SANMOTION」の需要拡大を図っています。
4. 事業モデルの持続可能性
山洋電気の収益モデルは、通信機器や工作機械向けの製品が中心です。市場ニーズの変化に対して、社内カンパニー制を活用し、迅速な対応を図っています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発では、冷却ファンやサーボモーターの高性能化を進めています。主力製品としては、「San Ace」冷却ファン、「SANUPS」電源装置、「SANMOTION」サーボモーターが収益を牽引しています。
6. 株価の評価
- 現在の株価: 8,700円
- EPS（会社予想）: 394.17円
- BPS（実績）: 9,538.16円
- PER（会社予想）: 22.07倍
- PBR（実績）: 0.91倍
業界平均PER（24.2倍）と比較すると、やや割安感があります。
7. テクニカル分析
直近の株価は、年初来高値9,750円に対して下落しており、50日移動平均（8,948.40円）を下回っています。現在の株価は安値圏に位置しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高（過去12か月）：112,904百万円
- 営業利益：11,811百万円
- 純利益：10,477百万円
- ROE（実績）：10.29%
- 自己資本比率：73.2%
過去数年の売上は減少傾向にあり、利益も減少していますが、自己資本比率は高く、財務の安定性があります。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）：1.72%
- 1株配当（会社予想）：150円
- 配当性向：26.90%
配当利回りは市場平均に近く、安定した配当を提供しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にあり、信用売残が増加しています。投資家は業績の回復に注目しています。
11. 総評
山洋電気は、冷却ファンやサーボモーターで強みを持つ企業であり、社内カンパニー制による柔軟な経営戦略を展開しています。株価は現在安値圏にあり、財務の安定性も高いことから、中長期的な成長に期待が持てます。ただし、業績の回復には市場の需要動向が鍵となります。
企業情報
| 銘柄コード | 6516 |
| 企業名 | 山洋電気 |
| URL | http://www.sanyodenki.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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