1. 企業情報
- 事業内容: 封筒の製造・販売を主力とし、国内シェア2割強を誇る。窓封筒や請求書封筒に強みを持つ。メーリングサービスも展開しており、印刷・DMの企画制作、封緘製品、保管、情報処理なども手掛ける。2023年2月に社名変更。
- セグメント: パッケージソリューション事業、メーリングサービス事業、その他。
- 特徴: 封筒事業で業界首位。DM向け窓封筒に強み。利益は上期の比重が高い。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション: 封筒業界のリーディングカンパニー。
- 競争優位性: 国内トップシェア、窓封筒や請求書封筒といった高付加価値製品への強み。
- 課題: 郵便物需要の減少、デジタル化の進展による紙媒体需要の減少。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 中期経営計画「IMURA VISION 2030 Stage II」を今年度よりスタート。
- 重点分野:
- パッケージソリューション事業における軽量ECパッケージ商品の投入、包装分野での新たな需要獲得。
- メーリング&デジタルソリューション事業における既存サービス案件の規模縮小や新サービスの立ち上げ。
- 海外子会社の業容拡大。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 封筒製造・販売、メーリングサービスを基盤とする。
- 市場ニーズへの適応力: デジタル化への対応として、メーリング&デジタルソリューション事業を強化。EC市場の拡大に対応したパッケージソリューションの展開。
- リスク: 郵便物需要の減少、デジタル化の進展、郵便料金の値上げ。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: 軽量ECパッケージ商品の開発、紙メディアとデジタルを融合した新サービスの推進。
- 主力製品: 封筒（窓封筒、請求書封筒など）、メーリングサービス。
6. 株価の評価
- 株価: 934.0円 (2025年3月5日終値)
- PER: 9.34倍 (会社予想) – 業界平均PER: 8.0と比較して、やや割高。
- PBR: 0.57倍 (実績) – 業界平均PBR: 0.5と比較して、やや割高。
- EPS: 99.97円 (会社予想)
- BPS: 1,642.87円 (実績)
- 割安感: PER、PBRともに業界平均と比較して、やや割高。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は925円～944円のレンジで推移。年初来安値914円に接近。
- 移動平均線: 50日移動平均線989.70円、200日移動平均線1039.90円を下回っており、弱気トレンド。
- 判断: 短期的に見ると、株価は低位安定している。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で205.5億円。2024年1月期は208.69億円、2023年1月期は217.36億円と、減少傾向。
- 営業利益: 過去12ヶ月で13.4億円。2024年1月期は13.08億円、2023年1月期は14.25億円と、減少傾向。
- 経常利益: 過去12ヶ月で14.33億円。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で9.79億円。
- ROE: 過去12ヶ月で6.04%。
- ROA: 過去12ヶ月で3.81%
- 自己資本比率: 78.7%と高い。
- キャッシュフロー: 不明。
- 評価: 売上高、利益ともに減少傾向。自己資本比率は高く、財務体質は安定。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 3.21% (会社予想)
- 1株配当: 30.00円 (会社予想)
- 配当性向: 36.10%
- 株主還元策: 配当を実施。
- 評価: 配当利回りは平均的。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価モメンタム: 直近10日間の株価は小幅な変動。
- 信用取引: 信用買残は増加、信用売残は減少しており、買い優勢。信用倍率は17.20倍と高い。
- 出来高: 直近10日間の平均出来高は2.79kと低い。
- 株価への影響要因: 業績、市場動向、株主還元策、デジタル化への対応。
11. 総評
イムラは封筒業界のリーディングカンパニーであり、高い自己資本比率を誇る。しかし、売上高と利益は減少傾向にあり、デジタル化の進展や郵便物需要の減少といった課題に直面している。中期経営計画では、パッケージソリューションやメーリング&デジタルソリューション事業の強化を図っている。株価は割安感に乏しく、テクニカル的にも弱気トレンド。今後の業績回復と、新たな事業展開による成長に期待したい。
企業情報
| 銘柄コード | 3955 |
| 企業名 | イムラ |
| URL | https://www.imura.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – パルプ・紙 |
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