1. 企業情報
マクセルは、電池、産業用部材、光学・システム、ライフソリューション製品を製造・販売する企業です。特に、電池分野では、全固体電池の量産化を目指しています。自動車関連分野や理美容家電にも注力しており、日立製作所から独立した企業です。
2. 業界のポジションと市場シェア
マクセルは、電池や産業用部材の分野で一定のシェアを持っています。特に、車載関連やヘルスケア分野に強みを持っています。競争環境としては、電池メーカーや電子部品メーカーとの競争が考えられます。全固体電池の実用化が今後の競争優位性を左右する可能性があります。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、全固体電池の量産化、自動車関連分野の強化、ヘルスケア分野の拡大を重点戦略としています。中期経営計画については、詳細な情報が不足していますが、2026年3月期以降の収益性向上のためにポートフォリオ改革を検討していることが開示されています。
4. 事業モデルの持続可能性
マクセルの収益モデルは、電池、産業用部材、光学・システム、ライフソリューション製品の販売に依存しています。市場ニーズの変化への適応力としては、全固体電池の開発や車載関連製品への注力など、技術革新への取り組みが見られます。
5. 技術革新と主力製品
マクセルの技術革新は、全固体電池の開発が中心です。主力製品としては、一次電池、二次電池、粘着テープ、光学部品などが挙げられます。特に、全固体電池は、今後の収益を牽引する可能性を秘めています。
6. 株価の評価
- 株価: 1,936.0円
- EPS（会社予想）: 135.79円
- PER（会社予想）: 14.26倍
- BPS（実績）: 2,176.92円
- PBR（実績）: 0.89倍
PERは業界平均（24.2倍）と比較して低く、割安感があります。PBRも1倍を下回っており、割安と判断できます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、1,853円から1,970円の間で変動しており、2025年3月6日の終値は1,936円です。年初来高値は2,035円、年初来安値は1,380円であり、現在の株価は年初来高値に近づいています。50日移動平均線は1,915.92円、200日移動平均線は1,797.52円であり、株価は両移動平均線を上回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で129,139百万円。過去5年間では、2022年3月期をピークに減少傾向にあります。
- 営業利益: 過去12ヶ月で8,083百万円。2022年3月期を除き、増加傾向にあります。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で7,544百万円。2021年、2022年は赤字でしたが、2023年以降は黒字転換しています。
- ROE（実績）: 過去12ヶ月で8.54%。
- ROA（過去12か月）: 3.04%
- 自己資本比率（実績）: 54.9%
- 利益率:
- 売上高成長率（前年比）: 2.50%
- 営業利益率（過去12か月）: 7.40%
- 当期純利益率: 5.81%
売上高は減少傾向にあるものの、利益率は改善傾向にあり、収益性は向上しています。自己資本比率も高く、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.58%
- 1株配当（会社予想）: 50.00円
- 配当性向: 33.13%
- 自社株買い: 決算短信に記載なし
配当利回りは、平均的な水準です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価モメンタム: 直近の株価は上昇傾向にあります。
- 信用取引: 信用買残は増加、信用売残は減少しており、買い優勢の状況です。
- 出来高: 189,300株
全固体電池への期待や業績改善が、株価上昇の要因となっている可能性があります。
11. 総評
マクセルは、電池や産業用部材を主力とする企業であり、全固体電池の開発や車載関連分野への注力など、成長戦略を進めています。財務状況は安定しており、業績も回復傾向にあります。株価は割安感があり、テクニカル的にも上昇トレンドにあると考えられます。
全固体電池の実用化が今後の成長を左右する重要なポイントとなります。
企業情報
| 銘柄コード | 6810 |
| 企業名 | マクセル |
| URL | https://www.maxell.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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