1. 企業情報
- 事業内容: 金融機関向けのシステム開発・運用サービスを提供。特に、資産運用や融資に関するシステムに強みを持つ。2024年5月にNTTデータとの資本関係を解消し、独立した企業として事業を展開。
- 特徴: 金融業界に特化し、安定した顧客基盤を持つ。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション: 金融機関向けシステム開発というニッチな分野で、一定のシェアを確保していると推測される。
- 競争優位性: 金融業界特有の専門知識と、長年の実績に基づく顧客からの信頼が強み。
- 課題: NTTデータとの関係解消による影響、競合他社との差別化、技術革新への対応。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 中期経営計画において、2026年3月期にコア売上50億円を目標としている。
- 重点分野:
- 既存顧客へのサービス拡充
- 新規顧客の獲得
- 売上高営業利益率の改善
- コア売上の拡大
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 金融機関向けのシステム開発・運用サービスによる安定的な収益。
- 市場ニーズへの適応力: 金融業界のデジタル化、FinTechの進展に対応できるかどうかが重要。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: 金融機関のニーズに合わせた、高度なシステム開発能力が求められる。
- 主力製品: 資産運用管理ソリューション「XNETサービス」が収益の柱。
6. 株価の評価
- 株価: 1,357円（2025年3月7日終値）
- PER: 11.01倍（会社予想） – 業界平均PER 17.6を下回る
- PBR: 2.05倍（実績） – 業界平均PBR 1.6を上回る
- EPS: 123.24円（会社予想）
- BPS: 660.77円（実績）
- 評価: PERは割安感があるが、PBRはやや割高。
7. テクニカル分析
- 株価推移:
- 年初来高値: 1,588円
- 年初来安値: 1,070円
- 50日移動平均: 1409.18円
- 200日移動平均: 1445.10円
- 現状: 株価は年初来高値から下落し、50日、200日移動平均線を下回っている。直近10日間の株価は1300円台で推移しており、やや低迷している。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去5年間で増収傾向。2024年3月期は53.58億円。
- 利益: 営業利益、経常利益、当期純利益は、2024年3月期に増加。
- ROE: 8.96%（実績）
- ROA: 7.05%（過去12か月）
- 自己資本比率: 85.9%（実績）と高く、財務体質は良好。
- その他: 2025年3月期第3四半期累計では、売上高は減少、利益も減益。NTTデータからの離脱に伴うコスト増が影響。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 3.32%（会社予想）
- 1株配当: 45.00円（会社予想）
- 配当性向: 38.18%
- その他: 株主還元に積極的。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価モメンタム: 直近の株価は低迷しており、上昇の勢いは弱い。
- 影響要因:
- NTTデータからの独立
- 金融業界の動向
- 業績の進捗
- 自己株式取得
11. 総評
エックスネットは、金融機関向けシステム開発という安定的な事業基盤を持つ企業。高い自己資本比率と、株主還元への積極姿勢は評価できる。しかし、NTTデータからの独立に伴うコスト増、足元の業績の減益傾向、株価の低迷は懸念材料。今後の成長戦略の進捗、特にコア売上の拡大が重要となる。投資判断にあたっては、これらの点を総合的に考慮する必要がある。
企業情報
| 銘柄コード | 4762 |
| 企業名 | エックスネット |
| URL | http://www.xnet.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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