1. 企業情報
- 事業内容:
- 映像関連(54%): 映画製作・配給(邦画・洋画・アニメ)、映画館運営、CS放送、DVD販売
- 演劇(28%): 歌舞伎座を核とした歌舞伎公演、新橋演舞場・大阪松竹座での演劇
- 不動産(15%): 歌舞伎座タワー・銀座松竹スクエアの賃貸事業
- その他(3%): キャラクターグッズ販売、オンライン販売、イベント運営
- 特徴:
- 歴史ある演劇・映画企業。歌舞伎興行が発祥。
- 不動産賃貸が安定収益源。
- 2013年歌舞伎座新開業以降、劇場運営を強化。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 競争優位性:
- 歌舞伎分野では圧倒的なブランド力。歌舞伎座は国内唯一の専用劇場。
- 東京・大阪の主要劇場を保有し、演劇分野で一定のシェア。
- 課題:
- 映画事業は中位規模。洋画配給では大手に遅れ。
- 演劇・映画事業の収益性が脆弱(2024年第3四半期セグメント損失計1,717億円)。
- 市場のデジタルシフトに対応するための投資不足懸念。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン:
- 「伝統芸能の継承」と「新規事業開拓」の両立を目指す。
- 施策:
- 不動産事業の収益最大化(歌舞伎座タワーの賃貸効率化)。
- 演劇事業では歌舞伎の海外展開を強化(NY公演など)。
- 映像事業ではアニメ・シネマ歌舞伎の配信拡大。
- コスト削減と非効率部門の整理(2025年2月期予想で営業利益△940億円)。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:
- 不動産賃貸が黒字基盤(2024年第3四半期セグメント利益455億円)。
- 演劇・映画事業は赤字要因だが、ブランド維持のため継続。
- リスク:
- 演劇・映画の需要変動(インバウンド減退や競合他社のデジタルコンテンツ台頭)。
- 不動産賃貸の空室率上昇リスク(銀座エリアの競合激化)。
5. 技術革新と主力製品
- 技術動向:
- シネマ歌舞伎のVR配信を試験導入。
- アニメ部門でAIを活用した制作効率化検討中。
- 主力製品:
- 歌舞伎座公演: 年間約300回の公演で収益基盤。
- 不動産賃貸: 歌舞伎座タワーのテナント契約(約10年契約)。
- 映画: 『浅草キッド』(2022年)など邦画ヒット作の制作。
6. 株価の評価
- 指標:
- PBR: 1.82倍(業界平均2.3倍に対し低水準)
- 配当利回り: 0.25%(低配当戦略)
- EPS: -136.09円(2025年予想)
- 評価:
- 損益悪化によりPERが計算不能。
- 不動産資産価値(BPS6,691円)を考慮すると割安感あり。
7. テクニカル分析
- 株価推移:
- 現在12,170円(年初来高値12,570円に接近)。
- 50日移動平均線(11,606円)を上回るが、上昇余力は限定的。
- 信用取引:
- 買残減少(前週比-9,700株)、売残大幅減少(-358,300株)。
8. 財務諸表分析
指標 | 過去12ヶ月 | 2024年第3四半期 |
---|---|---|
売上高 | 821億円 | 594億円(前年比-4.9%) |
営業利益 | 19億円 | 74百万円(前年比-96%) |
経常利益 | -81億円 | -419億円 |
純利益 | -98億円 | -102億円 |
自己資本比率 | 44.7% | 44.5% |
ROE | -0.55% | -1.1% |
- 課題:
- 映像・演劇事業の赤字が継続。
- 営業キャッシュフローの改善が急務。
9. 株主還元
- 配当:
- 年間配当30円(利回り0.25%)。
- 配当性向は低く(2024年2月期実績0%)、利益悪化により継続性に不安。
- 自社株買い: 未実施。
10. 株価モメンタム
- 直近動向:
- 3月7日終値12,170円(前日比-190円)。
- 2月27日の除権後、株価は回復基調。
- 影響要因:
- 決算内容(四半期純損失102億円)がネガティブ材料。
- 不動産資産価値の再評価期待。
11. 総評
- 強み:
- 不動産事業の安定収益。
- 歌舞伎ブランドの文化的価値。
- リスク:
- 演劇・映画事業の赤字継続。
- 高負債(自己資本比率44.7%、総債務6,847億円)。
- 現在の株価は不動産資産を考慮すると割安感あり。
- ただし、事業再建の進展が不透明。短期的にはリスク資産としての性格が強い。
企業情報
銘柄コード | 9601 |
企業名 | 松竹 |
URL | http://www.shochiku.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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