1. 企業情報
- 事業内容: 橋梁・鉄骨構造物の設計・製造・施工を主軸とする建設エンジニアリング企業。吊り橋に特化した技術力が強み。
- 傘下企業: 宮地鉄工所、宮地建設工業を統合。三菱重工系エンジニアリング会社も子会社化。
- 従業員: 801人（平均年齢49歳、平均年収1,374万円）。技術職中心の組織構造。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 競争優位性:
- 橋梁工事（特に吊り橋）における技術力・施工実績で国内トップクラス。
- 公共インフラ需要（道路・鉄道橋）に依存。大阪湾岸線西伸部など大規模プロジェクト参画実績あり。
- 課題:
- 公共投資の先行き不透明感（官公庁発注規模の減少傾向）。
- 従業員の高齢化による人材確保の課題。
3. 経営戦略と重点分野
- 中期経営計画（2022-2026年度）:
- 戦略:
- 新設工事、大規模更新・保全工事、民間工事への資源集中。
- デジタルトランスフォーメーション（BIM活用など）による生産性向上。
- 配当方針: 年間配当1株97.5円（株式分割後）を継続。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 公共工事依存度が高いが、技術力で高付加価値案件を確保。
- 市場ニーズへの適応: 高齢化社会に対応したインフラ更新需要の拡大を見込む。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: 吊り橋設計・施工技術が核心。BIM（Building Information Modeling）導入で設計効率化。
- 主力製品:
- 橋梁構造物（鉄骨・プレストレストコンクリート）。
- 海岸構造物・太陽光発電設備の施工。
6. 株価の評価
- 現在株価: 1,854円（2025/3/8）。
- バリュエーション:
- PER（予想）: 12.44倍（業界平均17.5倍に対し割安）。
- PBR（実績）: 1.25倍（業界平均0.7倍よりやや高水準）。
- EPS: 149.09円（予想）、BPS 1,480.37円。
- 配当: 配当利回り5.26%（年間配当97.5円）。高配当銘柄として注目。
7. テクニカル分析
- 株価推移:
- 年初来安値圏（年初来安値1,602円、高値2,530円）。
- 短期移動平均線（50日線1,907円）を下回る水準。
- 信用取引: 買残378,300株（前週比-36,600株）、信用倍率22.38倍。需給面で買い余力残る。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 6,936億円（過去12ヶ月）。3年連続増加（2022年度5,800億円→2024年度6,936億円）。
- 利益率:
- 営業利益率11.4%（過去12ヶ月）。
- ROE 11.58%、自己資本比率53.5%（財務健全性良好）。
- リスク: 四半期純利益は前年比0.6%減（コスト増加の影響）。
9. 株主還元と配当方針
- 配当:
- 予想年間配当97.5円（利回り5.26%）。
- 過去5年平均利回り3.69%に対し、大幅増配傾向。
- 自社株買い: 2024年度に35万株取得実施。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近動向:
- 10日間平均出来高20.2万株（3ヶ月平均14.8万株対比増加）。
- 株価は2024年9月の株式分割（2:1）後、調整局面継続。
- 要因:
- 公共工事発注遅れ懸念。
- 高配当需要による底堅さ。
11. 総評
- 強み:
- 橋梁工事の技術力と安定した収益基盤。
- 高配当利回り（5.26%）による投資家層の支持。
- 課題:
- 営業利益の伸び鈍化（2024年第3四半期営業利益9.5%増→通期予想7.5%増）。
- 人材確保・コスト管理の継続的改善必要。
- 見通し:
- 公共投資の需給動向が株価の鍵。高配当を維持しつつ、デジタル化によるコスト削減が成長のカギ。
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企業情報
| 銘柄コード | 3431 |
| 企業名 | 宮地エンジニアリンググループ |
| URL | http://www.miyaji-eng.com/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 金属製品 |
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