1. 企業情報
科研製薬は、医薬品、医療機器、農薬を製造・販売する製薬会社です。主力製品は、関節機能改善剤や爪白癬症治療薬であり、後発医薬品や農薬も手掛けています。旧理研グループの流れを汲む名門企業であり、導入品と自社創製品を両輪としています。不動産賃貸事業も行っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
医薬品業界において、科研製薬は中堅製薬会社として位置づけられます。関節機能改善剤や爪白癬症治療薬といった専門性の高い分野に強みを持っています。競争優位性としては、自社創製品の開発力と、皮膚科・整形外科領域への注力があげられます。課題としては、国内の薬価制度改革や、グローバル市場での競争激化が挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、「画期的新薬の迅速な創出・提供により健康寿命延伸に貢献し続ける企業」「皮膚科、整形外科領域を中心にグローバルに展開する創薬企業」という2031年ビジョンを掲げています。中期経営計画では、研究開発、海外展開、経営基盤の強化を重点分野としています。具体的には、新薬開発パイプラインの拡充、海外市場への進出、経営効率の向上を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
科研製薬の収益モデルは、医薬品の販売が中心であり、関節機能改善剤や爪白癬症治療薬といった主力製品が収益を牽引しています。市場ニーズの変化への適応力としては、新薬開発への積極的な投資や、海外展開による市場の多様化が挙げられます。また、農薬事業においては、SDGsへの取り組みを通じた天然物質農薬「ポリオキシン」の需要拡大も期待できます。
5. 技術革新と主力製品
科研製薬は、新薬開発に注力しており、皮膚科、整形外科領域を中心に、様々な疾患に対する新薬候補を開発しています。主力製品としては、関節機能改善剤「Artz」や爪白癬症治療薬「Clenafin」が挙げられます。また、創傷治療剤「Fiblast」も重要な製品です。研究開発においては、自社開発だけでなく、他社とのライセンス契約や共同研究も積極的に行っています。
6. 株価の評価
指標 | 値 |
---|---|
株価 | 4,781.0円 |
PER(会社予想) | 12.75倍 |
PBR(実績) | 1.17倍 |
EPS(会社予想) | 374.95 |
BPS(実績) | 4,099.38 |
業界平均PER | 27.8 |
業界平均PBR | 1.4 |
PERは12.75倍と、業界平均の27.8倍と比較して低く、割安感があります。PBRは1.17倍と、業界平均の1.4倍を下回っています。EPS、BPSも堅調であり、財務基盤の安定性を示唆しています。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は上昇傾向にあり、2025年3月7日の終値は4,781円と、年初来高値4,818円に迫っています。50日移動平均線は4,392.56円、200日移動平均線は4,096.78円であり、株価は両移動平均線を上回っています。
8. 財務諸表分析
指標 | 過去12か月 | 3/31/2024 | 3/31/2023 |
---|---|---|---|
売上高 | 72,044百万円 | 72,044百万円 | 72,984百万円 |
営業利益 | 9,517百万円 | 9,517百万円 | 8,002百万円 |
経常利益 | 9,796百万円 | 9,796百万円 | 6,817百万円 |
当期純利益 | 8,025百万円 | 8,025百万円 | 5,440百万円 |
ROE | 5.73% | — | — |
ROA | 9.01% | — | — |
自己資本比率 | 83.8% | — | — |
営業利益率 | 13.2% | 13.2% | 11.0% |
純利益率 | 11.1% | 11.1% | 7.5% |
売上高は過去3年間で微減傾向にありましたが、2025年3月期第3四半期においては、海外売上の増加や、一時金収入により大幅な増収増益を達成しています。営業利益率、純利益率も改善傾向にあります。ROEは5.73%と、更なる向上が期待されます。自己資本比率は83.8%と高く、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
指標 | 値 |
---|---|
配当利回り(会社予想) | 3.97% |
1株配当(会社予想) | 190.00円 |
配当性向 | 27.68% |
配当利回りは3.97%と、比較的高い水準です。配当性向は27.68%であり、安定的な配当が期待できます。中間配当は115円、年間配当予想は190円です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、モメンタムは良好です。信用買い残は減少傾向にあり、信用倍率は6.73倍と高水準です。これは、今後の株価上昇に対する期待の表れと解釈できます。
11. 総評
科研製薬は、関節機能改善剤や爪白癬症治療薬といった強みを持つ中堅製薬会社です。財務体質は安定しており、配当利回りも魅力的です。直近の業績は好調であり、新薬開発への投資も積極的に行っています。株価は割安感があり、テクニカル的にも上昇トレンドにあります。ただし、医薬品業界特有の薬価制度改革や、グローバル競争といったリスク要因も考慮する必要があります。
企業情報
銘柄コード | 4521 |
企業名 | 科研製薬 |
URL | http://www.kaken.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 医薬品 – 医薬品 |
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