1. 企業情報
住石ホールディングスは、石炭の輸入・販売を主力事業とする企業です。国内炭からの撤退を進め、オーストラリアなどからの輸入炭が中心となっています。石炭事業に加え、人工ダイヤモンドなどの新素材、採石事業も手掛けています。親会社は医療・建設コンサルティングの麻生です。
2. 業界のポジションと市場シェア
石炭業界は、世界的な脱炭素化の流れの中で、需要の減少や価格変動の影響を受けやすい状況です。住石ホールディングスは、輸入炭に特化することで、国内炭からの撤退という戦略をとっています。石炭価格の変動や、代替エネルギーの台頭が課題となります。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、石炭事業を基盤としつつ、新素材や採石事業の強化を図っています。中期経営計画などの具体的な情報は開示されていませんが、石炭価格の変動リスクを分散し、事業ポートフォリオを多様化することで、持続的な成長を目指していると考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
石炭事業は、世界的な脱炭素化の流れの中で、中長期的な需要減少リスクに直面しています。新素材や採石事業は、石炭事業の変動リスクを軽減する役割を担いますが、これらの事業の成長が、今後の収益を左右するでしょう。
5. 技術革新と主力製品
人工ダイヤモンドなどの新素材は、高付加価値製品であり、今後の成長が期待されます。石炭事業においては、効率的な調達やコスト管理が重要となります。
6. 株価の評価
- 株価: 767.0円（2025年3月10日終値）
- PER（会社予想）: 12.35倍（業界平均7.4倍と比較して割高）
- PBR（実績）: 1.75倍（業界平均2.3倍と比較して割安）
- EPS（会社予想）: 62.13円
- BPS（実績）: 438.43円
PERは業界平均よりも高く、割高感があります。PBRは業界平均よりも低く、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、700円台後半で推移しており、上昇傾向にあります。年初来安値714円から上昇し、年初来高値5,570円からは大きく下落しています。50日移動平均線は771.52円、200日移動平均線は962.91円です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は398.93億円でしたが、2025年3月期第3四半期累計では171億円と減収の見込みです。
- 営業利益: 2024年3月期は38.4億円でしたが、2025年3月期は34億円と減益の見込みです。
- ROE（実績）: 31.81%
- 自己資本比率（実績）: 86.7%
2025年3月期は減収減益の見込みです。高い自己資本比率は、財務の安定性を示しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.26%
- 1株配当（会社予想）: 25.00円
- 配当性向: 74.40%
- 株主優待: なし
- 自社株買い: 過去のデータからは確認できません。
配当利回りは3%を超えており、一定の株主還元を行っています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、出来高も増加しています。信用買残は減少、信用売残はゼロであり、需給は良好です。
11. 総評
住石ホールディングスは、石炭輸入を主力とし、新素材や採石事業も手掛ける企業です。脱炭素化の流れの中で、石炭事業の将来性には不透明感がありますが、新素材事業の成長が期待されます。財務状況は安定しており、一定の配当も実施しています。株価は、PERでは割高感、PBRでは割安感があります。直近の株価は上昇傾向にあり、テクニカル面では底堅さを示しています。
2025年3月期の業績予想は減収減益であり、今後の事業展開や、石炭価格の動向に注目が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 1514 |
| 企業名 | 住石ホールディングス |
| URL | http://www.sumiseki.co.jp |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | エネルギー資源 – 鉱業 |
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