1. 企業情報
オリンパス株式会社は、精密機械や機器を製造・販売する企業で、内視鏡、治療機器、科学機器などを提供しています。特に内視鏡分野では世界トップのシェアを誇り、消化器向けの製品に強みを持っています。1919年に設立され、東京都八王子市に本社を置いています。
2. 業界のポジションと市場シェア
オリンパスは内視鏡分野で世界シェアの約70%を占めており、特に消化器内視鏡での高いシェアを誇ります。競争優位性は高いものの、デジタルカメラ事業の売却や顕微鏡事業の売却を進めるなど、医療関連に集中しています。
3. 経営戦略と重点分野
オリンパスの経営戦略は、「患者さんの安全と持続可能性」「成長のためのイノベーション」「生産性の向上」を優先事項として掲げています。中期経営計画では、グローバル・メドテックカンパニーへの変革を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
オリンパスの収益モデルは、医療機器特に内視鏡分野に集中しており、安定した需要が見込まれます。市場ニーズの変化に対しても、特に医療技術の革新を通じて適応しています。
5. 技術革新と主力製品
オリンパスは、内視鏡や治療機器において技術革新を進めています。特に「VISERA ELITEIII」や「SOLTIVE SuperPulsed Laser System」などが収益を牽引しています。
6. 株価の評価
- EPS（会社予想）: 91.32円
- BPS（実績）: 651.43円
- PER（会社予想）: 22.17倍
- PBR（実績）: 3.11倍
現在の株価2025円は、業界平均PERやPBRと比較してやや高めの評価となっています。
7. テクニカル分析
直近の株価推移を見ると、年初来高値2867円からは下落しているものの、年初来安値1936円に近い水準で推移しています。50日移動平均線や200日移動平均線を下回っており、安値圏に位置していると考えられます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 978,646百万円（過去12か月）
- 営業利益: 110,466百万円（過去12か月）
- 純利益: 75,248百万円（過去12か月）
- ROE: 34.72%
- 自己資本比率: 49.4%
売上高は増加傾向にあり、特に内視鏡事業と治療機器事業の成長が顕著です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 0.99%
- 1株配当（会社予想）: 20.00円
- 配当性向: 21.85%
オリンパスは、安定した配当を維持する方針を持っており、自己株式の取得や消却を通じて株主還元を図っています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にあり、信用買残の減少と信用売残の増加が見られます。投資家の関心は、今後の業績予想や市場環境に大きく影響されるでしょう。
11. 総評
オリンパスは、内視鏡分野での強みを活かし、医療機器事業に集中することで安定した成長を続けています。財務状況も健全で、株主還元策も積極的です。しかし、株価はやや高めの評価を受けており、今後の市場動向や業績に注視が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 7733 |
| 企業名 | オリンパス |
| URL | http://www.olympus.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 精密機器 |
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