1. 企業情報
企業名: エンカレッジ・テクノロジ株式会社
概要: エンカレッジ・テクノロジは、主に日本の市場でコンピュータシステムソフトウェア製品の開発、保守、販売を行っている企業です。主な製品には、ユーザーシステム操作の監視・監査ツール、リモートアクセス監査ツール、セキュリティ管理ソリューション、ファイル転送ソリューション、システム監視ソリューションなどがあります。さらに、BPOおよびコンサルティングサービスも提供しています。
事業内容: 情報管理者向けセキュリティソフトの開発、販売、保守サービス。顧客に金融大手多数。内部統制に役立つシステム証跡管理ソフトと保守サービスが両輪。顧客は金融など大手が多い。
設立年月日: 2002年11月1日
代表者名: 石井 進也
住所: 〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町3-3-2 トルナーレ日本橋浜町
市場区分: スタンダード（内国株式）
17業種区分: 情報通信・サービスその他
33業種区分: 情報・通信業
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内での競争優位性や課題:
エンカレッジ・テクノロジは、セキュリティ管理ソリューションを中心とした製品群で、特に金融機関などの大手企業から高い評価を得ています。競争優位性としては、専門的なセキュリティソリューションの提供と、安定した保守サービスが挙げられます。一方で、市場シェアは明示されていませんが、大手顧客からの依頼が多いことは業界内での信頼の高さを示しています。課題としては、サイバーセキュリティの急速な変化に対応するための技術革新が求められます。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣が掲げるビジョンや戦略:
経営陣は、2030年に向けた長期ビジョン「VISION2030」を設定し、第1次中期経営計画（投資フェーズ:2025年3月期から2027年3月期）を策定しています。重点分野としては、クラウドサービスの拡大とセキュリティソリューションの強化が挙げられます。
中期経営計画の具体的な施策や重点分野:
- クラウドサービスの売上増加による収益の拡大
- セキュリティソリューションの強化と新製品の開発
- 顧客満足度の向上と新規顧客の獲得
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルや市場ニーズの変化への適応力:
エンカレッジ・テクノロジの収益モデルは、主に保守サービスとソフトウェア製品の販売に基づいています。市場ニーズの変化への適応力としては、クラウドサービスの急速な成長が見られ、この分野での収益増加が期待されます。また、サイバーセキュリティの重要性が高まる中、セキュリティソリューションの需要も増加傾向にあります。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向や独自性:
技術開発は主にセキュリティソリューションに集中しており、独自性の高い製品を提供しています。特に、リモートアクセス監査ツールやシステム証跡管理ソフトは、市場で高い評価を得ています。
収益を牽引している製品やサービス:
主力製品は、ESS REC（ユーザーシステム操作の監視・監査ツール）、ESS AdminONE（セキュリティ管理ソリューション）、クラウドサービスです。これらの製品は、顧客からの高い信頼を得ています。
6. 株価の評価
EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較:
- EPS（会社予想）: 36.03円
- BPS（実績）: 514.39円
- PER（会社予想）: 17.07倍
現在の株価615円に対して、PERは約10倍と比較的低い水準にあります。EPSとBPSの比較では、BPSがEPSを上回っており、株価が過小評価されている可能性がある。
7. テクニカル分析
株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か:
直近10日間の株価は、600円台で推移しており、50日移動平均線（599.62円）と200日移動平均線（602.66円）の間を揺れ動いています。52週高値（675円）から52週安値（500円）のレンジ内で、株価は中間地点付近に位置しています。
8. 財務諸表分析
売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標を評価:
- 売上高（過去12か月）: 257.57円
- 利益率（過去12か月）: 1.83%
- ROE（過去12か月）: 1.00%
- ROA（過去12か月）: 1.39%
- キャッシュフロー（過去12か月）: 179百万円
財務指標は健全性を示しており、特にROEとROAは比較的高い水準にあります。
過去数年分の傾向がわかる場合、比較する:
売上高は増加傾向にあり、利益率も安定しています。ROEとROAも比較的高い水準を維持しています。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りや配当性向の分析:
- 配当利回り（会社予想）: 3.25%
- 年間配当予想: 20.00円
- 配当性向: 66.73%
配当利回りは3.25%と比較的高く、配当性向も66.73%と健全な水準です。
自社株買いなどの株主還元策:
自社株買いの情報は提供されていません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の直近の変動傾向（上昇・下降の勢い）:
直近10日間の株価は、600円台で安定した推移を示しています。上昇・下降の大きな変動は見られません。
株価への影響を与える要因:
主要な要因としては、サイバーセキュリティの重要性の高まりと、企業の収益増加が見込まれるクラウドサービスの成長が挙げられます。
11. 総評
各分析結果を簡潔にまとめ、全体的な見解を整理:
エンカレッジ・テクノロジは、セキュリティソリューションを中心とした製品群で、特に金融機関からの信頼が高い企業です。経営戦略は、クラウドサービスの拡大とセキュリティソリューションの強化に重点を置いており、中期経営計画も明確に策定されています。財務面では、健全なROEとROAを維持しており、株価もPERが比較的低い水準にあります。配当利回りも高く、株主還元に積極的な姿勢を見せています。テクニカル分析では、株価は中間地点付近で安定しており、サイバーセキュリティの重要性の高まりとクラウドサービスの成長が今後の株価上昇の要因となる可能性があります。
企業情報
| 銘柄コード | 3682 |
| 企業名 | エンカレッジ・テクノロジ |
| URL | http://www.et-x.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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