1. 企業情報
第一興商は、業務用カラオケ機器の販売・レンタルを主に行う企業で、業界内での最大手です。主力製品である「DAM」は業務用通信カラオケの分野で首位を占めています。また、カラオケルーム「ビッグエコー」や飲食店の運営、音楽ソフトの制作・配信、BGM放送事業、パーキング事業など多岐にわたる事業を展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
第一興商は業務用カラオケ市場においてトップのシェアを持ち、特に「DAM」のブランド力が強みです。しかし、カラオケ業界全体は緩やかな回復基調にあるため、競争が激化する可能性があります。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、DAMの稼働台数増加と商品力強化を図り、エルダー市場への注力を進めています。カラオケ・飲食店舗の環境改善やコラボ企画の展開にも力を入れ、顧客満足度の向上を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
第一興商の収益モデルは、カラオケ機器の販売・レンタルと店舗運営に依存しています。市場ニーズの変化に対しては、エルダー市場への注力や新しいコンテンツの開発で対応していますが、業界全体の成長が緩やかであるため、持続的な成長には新たな戦略が必要です。
5. 技術革新と主力製品
「DAM」は業界内での技術革新をリードしており、音楽ソフトの制作・配信においても独自のコンテンツを提供しています。これにより、収益の主要な牽引役となっています。
6. 株価の評価
- EPS(会社予想): 153.37円
- BPS(実績): 1,066.85円
- 現在の株価: 1,671円
- PER(会社予想): 10.90倍
- PBR(実績): 1.57倍
業界平均と比較すると、PERはやや低めであり、PBRは業界平均を上回っています。
7. テクニカル分析
直近の株価は1,671円で、年初来高値2,178円からは下落していますが、年初来安値1,403円からは上昇しています。50日移動平均線(1,732.74円)と200日移動平均線(1,741.64円)を下回っており、短期的には安値圏にあると考えられます。
8. 財務諸表分析
- 売上高は過去数年間で増加傾向にあり、2024年3月期には146,746百万円を記録。
- 営業利益は2023年3月期に12,960百万円から2024年3月期に18,605百万円へと増加。
- 純利益も増加し、2024年3月期には12,568百万円に達しています。
- ROE(実績)は11.74%と高水準を維持しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り(会社予想)は3.41%で、1株当たり配当は57.00円。
- 配当性向は38.89%であり、安定した配当方針を維持しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価は直近で上昇傾向にあり、特に3月10日の取引では高値1682円を記録しています。市場全体の動向や業績発表が株価に影響を与える可能性があります。
11. 総評
第一興商は業務用カラオケ市場での強いポジションを維持しつつ、収益性の向上を図っています。市場全体の回復基調に乗りつつ、新たな市場への展開や技術革新を進めることで、持続的な成長を目指しています。株価は安値圏にあるため、今後の業績や市場動向に注目が集まります。
企業情報
銘柄コード | 7458 |
企業名 | 第一興商 |
URL | http://www.dkkaraoke.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
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