1. 企業情報
ピジョンは、育児用品で国内トップシェアを誇る企業です。哺乳瓶をはじめとするベビーケア用品、マタニティ用品、介護用品、保育事業などを展開しています。特に哺乳瓶や乳首などの小物に強みがあり、近年はベビーカーにも注力しています。中国市場での成長が著しく、海外売上高比率も高い企業です。
2. 業界のポジションと市場シェア
ピジョンは、育児用品市場において国内トップの地位を確立しています。中国市場でも高いシェアを有しており、グローバルな展開を進めています。少子化による国内市場の縮小という課題がある一方で、中国をはじめとする海外市場での成長余地は大きく、競争優位性を維持しています。
3. 経営戦略と重点分野
ピジョンは、第8次中期経営計画（2023年12月期～2025年12月期）を推進しています。
* 重点分野:
* 日本事業：ベビーケア、育児家電、プレママ・パパ向けセミナー、SNSを活用した商品紹介・販売促進
* 中国事業：ブランド露出、販売促進活動の強化、高月齢向け商品の強化、デジタルマーケティングの強化
* シンガポール事業：哺乳器・乳首のブランドリニューアル、新商品のプロモーション強化、販売・マーケティング活動の展開
* ランシノ事業：さく乳器の新モデル、産前・産後ケア商品の販売、新製品の発売、製品ラインアップの強化
4. 事業モデルの持続可能性
ピジョンの事業モデルは、育児用品という生活必需品を扱い、安定した需要が見込める点が強みです。少子化の影響は受けるものの、中国をはじめとする海外市場での成長、高付加価値商品の開発、多様な事業展開により、持続可能性を高めています。
5. 技術革新と主力製品
ピジョンは、哺乳瓶や乳首などの育児用品において、長年のノウハウと技術力を有しています。主力製品である哺乳瓶は、品質の高さで高い評価を得ています。また、ベビーカーなどの製品開発にも注力し、製品ラインナップを拡充しています。
6. 株価の評価
- PER（会社予想）: 23.97倍
- PBR（実績）: 2.48倍
- EPS（会社予想）: 70.24円
- BPS（実績）: 678.53円
業界平均PERが14.5であることから、現在のPERは割高と判断できます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、上昇傾向にあり、200日移動平均線を上回っています。年初来高値（1,778円）に近づいており、高値圏にあると判断できます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で104,171百万円と堅調に推移しています。
- 営業利益: 過去12ヶ月で12,139百万円と増益傾向にあります。
- ROE（実績）: 10.55%
- ROA（過去12か月）: 7.27%
- 自己資本比率（実績）: 74.9%
財務体質は良好で、高い自己資本比率を維持しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 4.51%
- 1株配当（会社予想）: 76.00円
- 配当性向: 108.57%
安定した配当を実施しており、高い配当利回りは魅力的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、モメンタムは良好です。信用買い残は多く、個人投資家の関心も高いと考えられます。
11. 総評
ピジョンは、育児用品市場で高い競争力を持つ優良企業です。中国市場での成長や、高い配当利回り、良好な財務体質など、魅力的な要素が多くあります。ただし、株価は割高感があり、少子化による国内市場の縮小という課題も抱えています。投資判断にあたっては、これらの点を総合的に考慮する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 7956 |
| 企業名 | ピジョン |
| URL | http://www.pigeon.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
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