1. 企業情報
- 事業内容: 東京製鐵は、独立系の電炉大手として、主に鉄鋼製品を製造・販売しています。主力製品は、H形鋼などの建築用鋼材であり、機動的な価格政策が特徴です。熱延鋼板分野にも進出しています。
- 特徴: 独立系電炉メーカーとして、建材を中心に多様な製品を提供しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内でのポジション: 独立系の電炉大手として、業界内で一定の地位を確立しています。
- 競争優位性: 機動的な価格政策が強みです。
- 課題: 鉄鋼業界は、中国からの鋼材輸出や国内の建築案件の動向など、外部環境の影響を受けやすいです。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 採算重視の方針のもと、需要に見合った生産によるコスト低減、グリーン鋼材の拡充、取引先の多様化を推進しています。
- 中期経営計画: 詳細は不明ですが、決算短信からは、コスト削減、グリーン鋼材への注力、取引先の多様化などが重点分野として読み取れます。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 鉄鋼製品の販売による収益が中心です。
- 市場ニーズへの適応力: 建材需要や市況変動に合わせた柔軟な対応が求められます。グリーン鋼材への対応も重要です。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: 詳細は不明ですが、グリーン鋼材への取り組みが示唆されています。
- 主力製品: H形鋼などの建築用鋼材が主力です。
6. 株価の評価
- PER: 9.37倍（会社予想）
- PBR: 0.84倍（実績）
- EPS: 176.20円（会社予想）
- BPS: 1,973.10円（実績）
- PER: 業界平均PER 8.0と比較すると、やや割高感があります。
- PBR: 業界平均PBR 0.6と比較すると、割安感があります。
- 総合評価: 業績予想に基づくと、割安感がある水準とは言えません。
7. テクニカル分析
- 株価推移:
- 本日終値: 1,651円
- 年初来高値: 2,085円
- 年初来安値: 1,425円
- 50日移動平均: 1551.56円
- 200日移動平均: 1666.97円
- 現状: 200日移動平均線を下回っており、高値圏からは距離があります。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は3612億4500万円、2025年3月期第3四半期累計は2547億1200万円。
- 営業利益: 2024年3月期は380億6400万円、2025年3月期第3四半期累計は235億1200万円。
- 経常利益: 2024年3月期は386億5600万円、2025年3月期第3四半期累計は248億2100万円。
- 当期純利益: 2024年3月期は308億4800万円、2025年3月期第3四半期累計は168億6400万円。
- ROE: 14.59% (実績)
- 自己資本比率: 65.6% (実績)
- 分析: 売上高、利益ともに減少傾向にあります。ROEは高い水準を維持しています。自己資本比率も高く、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 3.03%（会社予想）
- 1株配当: 50.00円（会社予想）
- 配当性向: 23.86%
- その他: 自己株式の取得に関する言及はありません。
- 分析: 安定した配当を実施しており、配当利回りも一定の水準を保っています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動:
- 直近10日間の株価は、1600円台で推移しています。
- 2025年3月11日の終値は1,651円。
- 信用取引:
- 信用買残は減少傾向、信用売残も減少傾向にあります。
- 信用倍率は2.64倍。
- 株価への影響: 鉄鋼市況、建築需要、業績予想などが影響を与えます。
11. 総評
東京製鐵は、独立系電炉大手として、安定した財務基盤と一定の株主還元を行っています。しかし、足元の業績は減収減益傾向にあり、鉄鋼業界の市況や建築需要の動向に左右されやすい状況です。株価は、テクニカル面では200日移動平均線を下回っており、割安感がある水準とは言えません。投資にあたっては、今後の業績動向や業界の動向を注視する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 5423 |
| 企業名 | 東京製鐵 |
| URL | http://www.tokyosteel.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 鉄鋼・非鉄 – 鉄鋼 |
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