1. 企業情報
EIZOは、ディスプレイの専門メーカーであり、PC向け、遊技機向けディスプレイを主力としています。業務用、ソフトウェア開発にも注力し、特に欧州市場で高いシェアを誇ります。ヘルスケア、航空管制など特定産業向けの製品も手掛けており、映像技術を基盤とした総合的なソリューションを提供しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
EIZOは、高付加価値製品に強みを持ち、特に医療用モニターや産業用ディスプレイなどの分野で高い競争力を持っています。欧州市場での高いシェアは、同社の技術力とブランド力を示すものです。
課題:
- 世界経済の不透明感や、主要市場である欧州や中国の景気減速の影響を受けやすい。
- 競合他社との価格競争や技術革新への対応が求められる。
3. 経営戦略と重点分野
EIZOは、第8次中期経営計画において「Visual Technology Evolution ~EIZOにしかできない映像価値を~」を掲げ、ハードウェアとソフトウェアの両面から映像の価値を高める戦略を推進しています。
重点分野:
- 高付加価値製品（V&S市場向けなど）の販売拡大。
- ヘルスケア分野におけるソリューションの強化。
- 新規顧客の開拓。
4. 事業モデルの持続可能性
EIZOの事業モデルは、高付加価値製品と多様な顧客ニーズへの対応により、一定の持続性を持っています。
持続可能性への課題:
- 市場ニーズの変化への迅速な対応。
- 技術革新への継続的な投資。
- グローバルな競争環境への適応。
5. 技術革新と主力製品
EIZOは、高画質・高信頼性のディスプレイ技術を強みとしています。
主力製品:
- 医療用モニター
- 産業用ディスプレイ
- PC向けディスプレイ
- アミューズメント用モニター
6. 株価の評価
- 株価: 2,189.0円
- PER（会社予想）: 26.50倍（業界平均：24.2）
- PBR（実績）: 0.71倍（業界平均：1.6）
- EPS（会社予想）: 82.61円
- BPS（実績）: 3,076.09円
PERは業界平均をやや上回っていますが、PBRは低く評価されています。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年3月6日に2,279円の高値を付けており、足元ではやや調整局面にあるように見えます。
* 年初来高値: 2,670円
* 年初来安値: 1,975円
* 50日移動平均: 2,150.16円
* 200日移動平均: 2,243.77円
8. 財務諸表分析
| 指標 | 2024年3月期 | 2023年3月期 | 2022年3月期 |
|---|---|---|---|
| 売上高（百万円） | 80,471 | 80,849 | 86,789 |
| 営業利益（百万円） | 3,909 | 5,002 | 11,299 |
| 経常利益（百万円） | 7,876 | 8,064 | 11,286 |
| 当期純利益（百万円） | 5,454 | 5,862 | 7,794 |
| ROE | 4.36% | – | – |
| ROA | 1.36% | – | – |
| 自己資本比率 | 78.5% | – | – |
過去数年の財務状況を比較すると、売上高は減少傾向にあり、利益も減少しています。2024年3月期は、営業利益、経常利益、当期純利益が減少しています。自己資本比率は高く、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 4.80%
- 1株配当（会社予想）: 105.00円
- 配当性向: 113.76%
- Ex-Dividend Date: 2025年3月28日
高い配当利回りは魅力的ですが、配当性向が高い点は注意が必要です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、2,189.0円であり、年初来高値2,670円からは下落しています。
* 信用倍率: 4.95倍
* 出来高: 82,300株
* 売買代金: 180,209千円
信用倍率は高めで、直近の出来高は平均的です。
11. 総評
EIZOは、高付加価値ディスプレイ分野で高い技術力と競争力を持つ企業です。高い配当利回りも魅力的です。しかし、世界経済の不透明感や、主要市場の景気減速の影響を受けやすく、業績は変動しやすい傾向にあります。財務体質は安定していますが、今後の業績動向には注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 6737 |
| 企業名 | EIZO |
| URL | https://www.eizo.co.jp |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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