1. 企業情報

三機サービスは、空調機器、電気設備、厨房設備、給排水衛生設備など、主に小売店や飲食店などの施設における設備メンテナンスを主力とする企業です。パナソニックグループ製大型空調機器の保守や、飲食・小売店向けの総合メンテナンスサービスを展開しています。

2. 業界のポジションと市場シェア

三機サービスは、設備メンテナンス業界において、パナソニックグループとの連携を強みとし、特定の分野で一定のシェアを確保していると考えられます。業界内では、多岐にわたる設備に対応できる総合的なメンテナンスサービスを提供している点が強みです。
課題: 競合他社との価格競争や、技術革新への対応が求められます。また、人材確保も重要な課題となる可能性があります。

3. 経営戦略と重点分野

経営ビジョン: 「安心・快適な空間のインフラを技術・データ・ITでプロデュース(クリエイト)する会社」を目指しています。
中期経営計画: 2023年5月期~2025年5月期を収益基盤強化期と位置づけ、トータルメンテナンスサービスの拡大、省エネ設備更新等の事業拡大に注力しています。

4. 事業モデルの持続可能性

収益モデル: メンテナンスサービスを基盤とし、顧客との継続的な関係性を構築することで安定的な収益を確保しています。省エネ設備更新など、付加価値の高いサービスを提供することで、収益性の向上を目指しています。
市場ニーズへの適応力: エネルギーコスト高騰を背景に、省エネ化ニーズが高まっており、同社の提供する省エネ設備更新サービスは、市場ニーズに合致しています。

5. 技術革新と主力製品

技術開発: 省エネ化やIoT技術を活用したメンテナンスサービスの開発が重要と考えられます。
主力製品・サービス: 空調機器、電気設備、厨房設備、給排水衛生設備などのメンテナンスサービス、および省エネ設備更新サービスが収益を牽引しています。

6. 株価の評価

  • 株価: 1,016.0円(2025年3月12日終値)
  • EPS(会社予想): 98.35円
  • PER(会社予想): 10.33倍 (業界平均: 15.0倍)
  • BPS(実績): 669.83円
  • PBR(実績): 1.52倍 (業界平均: 1.2倍)

PERは業界平均よりも低く、割安感があります。PBRは業界平均よりやや高い水準です。

7. テクニカル分析

直近10日間の株価は、1,000円台前半で推移しており、大きな変動は見られません。年初来高値は1,647円、年初来安値は825円であり、現在の株価は年初来安値から上昇し、高値圏からは下落した状態です。
* 50日移動平均: 1005.92
* 200日移動平均: 1014.84

50日移動平均線と200日移動平均線が接近しており、方向感を見極める必要があります。

8. 財務諸表分析

売上高: 過去5年間で増加傾向にあり、2024年5月期には19,430百万円を計上しました。

利益:

  • 営業利益は、2024年5月期に736百万円と、過去最高益を更新しました。
  • 当期純利益も増加傾向にあり、2024年5月期には467百万円を計上しました。

キャッシュフロー: 営業キャッシュフローはプラスを維持しています。
ROE: 2024年5月期は11.61%と、高い水準を維持しています。
自己資本比率: 48.9%と、財務基盤は安定しています。

直近の四半期決算(2024年6月~11月)

  • 売上高: 9,531百万円(前年同期比△0.8%)
  • 営業利益: 335百万円(前年同期比△23.0%)
  • 経常利益: 335百万円(前年同期比△24.1%)
  • 親会社株主に帰属する中間純利益: 223百万円(前年同期比△19.6%)

直近の四半期決算では、売上高は微減、利益は減益となっています。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当利回り(会社予想): 2.17%
  • 1株配当(会社予想): 22.00円
  • 配当性向: 31.12%

安定的な配当を実施しており、株主還元にも積極的な姿勢を示しています。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 株価の変動: 直近では、1,000円台で安定的に推移しています。
  • 出来高: 1,800株と、流動性は低い状況です。
  • 信用取引: 信用倍率は0.00倍と、信用取引による売買はほとんど行われていません。

11. 総評

三機サービスは、設備メンテナンス業界において、安定した収益基盤と高い収益性を誇る企業です。省エネ化ニーズの高まりを背景に、今後の成長も期待できます。PERは割安感があり、ROEも高い水準を維持しています。ただし、直近の四半期決算では減益となっており、今後の業績動向を注視する必要があります。テクニカル面では、株価は高値圏から下落し、50日移動平均線と200日移動平均線が接近しているため、今後の方向性を見極める必要があります。


企業情報

銘柄コード 6044
企業名 三機サービス
URL http://www.sanki-s.co.jp
市場区分 スタンダード市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

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