1. 企業情報
カオナビは、クラウド型の人材管理システム「カオナビ」を提供している企業です。顔写真や職務経歴、評価、スキル、才能など、従業員に関するあらゆる情報を可視化し、人事戦略の意思決定を支援します。人材マネジメントシステムを中核とし、マルチプロダクト化を推進しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
カオナビは、HRテック（Human Resources Technology）業界に属し、タレントマネジメントシステム（TMS）分野で事業を展開しています。生産年齢人口の減少を背景に、企業のTMS導入ニーズは高まっており、市場は成長傾向にあります。カオナビは、クラウド型システムという強みを活かし、市場でのプレゼンスを高めています。
3. 経営戦略と重点分野
カオナビは、中期経営方針として「継続的なARRの成長」「収益性の向上」「非財務的活動の推進」を掲げています。具体的には、既存のTMSの拡大に加え、労務管理システムや予実管理システムといった新規事業の育成により、中期的なARR成長を加速させる方針です。
4. 事業モデルの持続可能性
カオナビの収益モデルは、クラウド型TMSの利用料金をベースとしています。サブスクリプション型であり、安定した収益基盤を築いています。市場ニーズの変化への適応力としては、人材データベースを軸に、様々なサービスとの連携による付加価値向上を図り、顧客にとって最適なUXを提供する人材データプラットフォームの構築を目指しています。
5. 技術革新と主力製品
カオナビの主力製品は、クラウド型の人材管理システム「カオナビ」です。従業員情報を一元管理し、人事戦略を支援する機能を提供しています。技術開発の動向としては、既存サービスの機能拡充に加え、新規事業の開発にも注力し、顧客ニーズに応じた多様なサービスを提供することを目指しています。
6. 株価の評価
- 株価: 4,370円
- EPS (過去12ヶ月): 68.17円
- PER: 64.10 (株価 ÷ EPS)
- BPS (直近四半期): 227.08円
- PBR: 19.24 (株価 ÷ BPS)
- 業界平均PER: 66.2
- 業界平均PBR: 3.5
PERは業界平均を下回っていますが、PBRは業界平均を大きく上回っています。これは、成長期待と、自己資本に対する株価の割高感を示唆している可能性があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は4,360円～4,375円の範囲で推移しており、高値圏での推移となっています。50日移動平均線（2744.98円）および200日移動平均線（2079.46円）を大きく上回っており、上昇トレンドにあると考えられます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で7,625百万円と、順調に成長しています。
- 営業利益: 過去12ヶ月で679百万円と、黒字を維持しています。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で699百万円と、高い水準を維持しています。
- 売上高成長率 (四半期): 24.60%と、高い成長率を維持しています。
- 営業利益率 (過去12ヶ月): 8.10%
- ROE: 不明
- ROA: 不明
過去数年間の損益計算書を見ると、売上高、利益ともに増加傾向にあり、成長企業としての側面が伺えます。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 0.00%
- 配当性向: 0.00%
- 自社株買い: 実施されていません。
カオナビは、現時点では配当を実施していません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、高値圏で推移しており、上昇トレンドが継続しています。信用買い残は減少傾向にあり、信用倍率は44.75倍と高い水準です。これは、株価上昇に対する期待感の表れと解釈できます。
11. 総評
カオナビは、クラウド型の人材管理システム「カオナビ」を提供する成長企業です。売上高、利益ともに順調に成長しており、高い成長性を示しています。株価は高値圏で推移しており、PERは業界平均を下回っているものの、PBRは高い水準にあります。テクニカル分析では上昇トレンドが確認できます。
今後の成長戦略として、既存事業の拡大に加え、新規事業の育成にも注力しており、今後の業績拡大に期待が持てます。ただし、株価は割高感があるため、今後の業績推移や市場動向を注視する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 4435 |
| 企業名 | カオナビ |
| URL | https://corp.kaonavi.jp/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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