1. 企業情報
ユニリタは、独立系のソフトウェア開発・販売会社であり、主にITシステムの運用に関するソフトウェアとソリューションを提供しています。事業は、プロダクトサービス、クラウドサービス、プロフェッショナルサービスの3つのセグメントで構成されています。
* プロダクトサービス: 自動化、帳票、メインフレーム関連のソフトウェアを提供。
* クラウドサービス: IT活用、事業推進、ソーシャルクラウド関連のサービスを提供。
* プロフェッショナルサービス: コンサルティング、システムインテグレーション、アウトソーシングサービスを提供。
顧客は、金融、製造、製薬、通信業界、データセンター、アウトソーサー、システムインテグレーターなど多岐にわたります。
2. 業界のポジションと市場シェア
ユニリタは、ITシステム運用分野において、独立系企業としての強みを持っています。特定のベンダーに依存せず、顧客のニーズに合わせた柔軟なソリューションを提供できる点が競争優位性です。
課題としては、大手IT企業との競争や、クラウドサービスの急速な普及への対応が挙げられます。市場シェアに関する具体的なデータは、公開情報からは確認できませんでした。
3. 経営戦略と重点分野
ユニリタは、中期経営計画「Re.Connect2026」を掲げ、データマネジメントとサービスマネジメントによる価値提供モデルを推進しています。
* 重点分野:
* データマネジメントとサービスマネジメント領域の強化
* クラウドサービスの拡充
* 高付加価値プロフェッショナルサービスの提供
4. 事業モデルの持続可能性
ユニリタの収益モデルは、ソフトウェアライセンス販売、クラウドサービス利用料、プロフェッショナルサービス提供によるものです。
* 持続可能性:
* ITシステムの運用は、企業の事業継続に不可欠であり、安定した需要が見込めます。
* クラウドサービスの普及は、新たな収益機会をもたらしています。
* 顧客のDX推進を支援するサービスを提供することで、市場ニーズの変化に対応しています。
5. 技術革新と主力製品
ユニリタは、ITシステム運用に関する様々なソフトウェア製品を提供しています。
* 主力製品:
* A-AUTO: 自動ジョブスケジューリング・監視システム
* Sky-Eye Tribune: 運用監視システム
* TIA Report: 情報分析レポートシステム
* A-SPOOL: 帳票管理システム
* A-LOG: ログ管理システム
技術革新としては、クラウド技術やAI技術を活用した製品・サービスの開発が期待されます。
6. 株価の評価
- PER (会社予想): 17.81倍
- PBR (実績): 1.31倍
- EPS (会社予想): 112.16円
- BPS (実績): 1,529.31円
- 株価: 1,998.0円
業界平均PERが17.6倍であることから、現在のPERは業界平均と同程度です。
EPSとBPSから、割安感や割高感を判断するには、他の類似企業との比較や、過去の株価推移、成長率などを考慮する必要があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、1,990円台で推移しており、年初来高値（2,049円）に近づいています。50日移動平均線（1,995.96円）と200日移動平均線（1,975.75円）を上回っており、上昇トレンドを示唆しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で119.8億円。
- 営業利益: 過去12ヶ月で10.2億円。
- 経常利益: 過去12ヶ月で12.3億円。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で8.16億円。
- ROE (実績): 7.07%
- 自己資本比率 (実績): 74.4%
売上高は増加傾向にありましたが、2025年3月期第3四半期では減収減益となっています。自己資本比率は高く、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 3.50%
- 1株配当 (会社予想): 70.00円
- 配当性向: 75.33%
- 自社株買い: 実施の有無は情報から確認できませんでした。
配当利回りは、3.50%と高水準です。配当性向も75%を超えており、株主還元に積極的な姿勢を示しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、1,990円台で安定的に推移しています。出来高は、1,800株と低調です。
* 株価への影響要因:
* IT投資動向（特にDX関連）
* クラウドサービスの成長
* 競合他社の動向
* 業績発表
11. 総評
ユニリタは、ITシステム運用分野で安定した事業基盤を持つ独立系ソフトウェア企業です。高い自己資本比率と、株主還元への積極的な姿勢は評価できます。
一方、2025年3月期第3四半期では減収減益となっており、今後の業績動向に注目する必要があります。クラウドサービスの成長や、中期経営計画の進捗状況も、投資判断の重要な要素となります。
株価は、テクニカル分析では上昇トレンドを示唆していますが、割安感があるとは言い切れません。投資を検討する際には、事業内容、財務状況、競合環境などを総合的に分析し、ご自身の投資判断に基づいて決定してください。
企業情報
| 銘柄コード | 3800 |
| 企業名 | ユニリタ |
| URL | http://www.unirita.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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