1. 企業情報
第四北越フィナンシャルグループは、新潟県を地盤とする地銀上位の金融持株会社です。第四銀行と北越銀行の経営統合により誕生し、新潟県内では圧倒的なシェアを誇ります。主な事業内容は、預金・貸付などの銀行業務、国内外為替、リース、証券業務、クレジットカード、保証業務など多岐にわたります。
2. 業界のポジションと市場シェア
地銀業界において、第四北越フィナンシャルグループは上位に位置し、特に新潟県内では圧倒的なシェアを誇ります。人口減少や低金利環境といった地銀業界共通の課題に直面していますが、地域密着型のビジネスモデルと強固な顧客基盤が強みです。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、第三次中期経営計画（2024年4月～2027年3月）において、「収益力の強化」、「生産性の向上」、「健全性の維持・向上」を重点分野として掲げています。また、「環境・社会課題」への取り組みも重視しており、全戦略共通のテーマとして「TSUBASAアライアンスの深化」を掲げ、グループ一体となって施策に取り組んでいます。
4. 事業モデルの持続可能性
第四北越フィナンシャルグループの収益モデルは、預貸金業務を中心とした伝統的な銀行業務に依存しています。低金利環境下では、収益性の向上が課題となりますが、法人向け融資や手数料収入の増加、デジタル化の推進によるコスト削減など、多角的な取り組みを通じて、収益基盤の強化を図っています。
5. 技術革新と主力製品
第四北越フィナンシャルグループは、フィンテックを活用したサービスの開発や、デジタルチャネルの強化に注力しています。具体的な技術革新の動向に関する情報は限られていますが、顧客利便性の向上と業務効率化を目指した取り組みが期待されます。収益を牽引しているのは、預貸金業務であり、地域の中小企業向け融資が大きな割合を占めています。
6. 株価の評価
- 株価: 3,005.0円（2025年3月14日終値）
- EPS（会社予想）: 320.33円
- PER（会社予想）: 10.51倍
- BPS（実績）: 5,649.99円
- PBR（実績）: 0.53倍
PERは10.51倍であり、業界平均（10.7倍）と同程度です。PBRは0.53倍であり、割安感があります。EPS、BPSから、現在の株価は割安と判断できます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年3月14日に年初来高値（3,065円）に迫る3,005円まで上昇しています。200日移動平均線（2,663.82円）を大きく上回っており、上昇トレンドにあると判断できます。
8. 財務諸表分析
- 売上高（過去12ヶ月）: 135,794百万円
- 当期純利益（過去12ヶ月）: 21,203百万円
- ROE（実績）: 4.99%
- ROA（過去12か月）: 0.22%
過去数年間の損益計算書を見ると、売上高は安定的に推移しており、利益も増加傾向にあります。ROEは4.99%と、更なる向上が期待されます。自己資本比率は4.4%と、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.73%
- 1株配当（会社予想）: 112.00円
- 配当性向: 33.47%
- 自社株買い: 情報なし
配当利回りは3.73%と、魅力的な水準です。配当性向も33.47%と、安定した配当が期待できます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇基調にあり、好調な業績や高い配当利回りが株価を押し上げていると考えられます。信用買い残が信用売り残を大きく上回っており、買い優勢の状況です。
11. 総評
第四北越フィナンシャルグループは、新潟県を地盤とする地銀上位の金融機関であり、安定した収益基盤と高い配当利回りが魅力です。経営戦略も明確であり、今後の成長も期待できます。株価は割安であり、テクニカル的にも上昇トレンドにあるため、投資妙味のある銘柄と言えるでしょう。ただし、地銀業界特有の課題（人口減少、低金利など）には注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 7327 |
| 企業名 | 第四北越フィナンシャルグループ |
| URL | https://www.dhfg.co.jp |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 銀行 – 銀行業 |
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