1. 企業情報
- 企業名: フジミインコーポレーテッド
- 事業内容: フジミインコーポレーテッドは、合成精密研磨材を製造・販売しており、主に半導体ウエハー用研磨材で世界首位の地位を築いています。CMP（化学的機械的研磨）製品の大手として、先端技術を持つ製品を提供しています。また、磁気ディスクや電子部品、LED製品、自動車、レンズ、パワー半導体など多岐にわたる産業向けに特殊材料や溶射材料も提供しています。
- 設立: 1953年3月20日
- 本社所在地: 愛知県清須市
- 従業員数: 1,165人
2. 業界のポジションと市場シェア
- フジミインコーポレーテッドは、半導体ウエハー用研磨材の分野で世界首位のポジションを維持しています。CMP製品においても強みを持ち、業界内での競争優位性を確保しています。
- しかし、世界的な景気後退や地政学リスクの影響を受ける可能性があり、これが課題となる可能性があります。
3. 経営戦略と重点分野
- フジミインコーポレーテッドは、半導体向け製品の販売増加と円安を背景に売上高と利益の増加を目指しています。
- 中期経営計画では、CMP製品やシリコンウェハー向け製品の強化を図り、特にアジア市場における販売拡大を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
- フジミインコーポレーテッドの収益モデルは、半導体産業の成長に依存しています。AI向け先端半導体デバイスの需要が牽引する一方で、PCやスマートフォン、車載向けの需要の変動には注意が必要です。
5. 技術革新と主力製品
- フジミインコーポレーテッドは、CMP製品を中心に技術開発を進めており、先端技術を駆使した製品が収益を牽引しています。
6. 株価の評価
- PER: 18.51倍（業界平均18.3倍）
- PBR: 2.05倍（業界平均1.4倍）
- 株価は業界平均と比較してやや高めですが、技術力と市場シェアを考慮すると妥当な範囲内と考えられます。
7. テクニカル分析
- 株価は年初来安値に近い水準にあり、直近の株価推移からは安値圏にあると考えられます。
- 50日移動平均（2,153.74円）や200日移動平均（2,469.36円）を下回っており、短期的には下落トレンドにあると見られます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 51,423百万円（過去12か月）
- 営業利益: 8,252百万円
- 純利益: 6,499百万円
- ROE: 9.18%
- 自己資本比率: 87.4%
- 財務状況は健全で、特に自己資本比率が高く、財務の安定性がうかがえます。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 3.52%
- 1株配当: 73.34円
- 配当性向は60.67%であり、安定した配当を維持しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価は直近で下落傾向にあり、投資家の関心が薄れている可能性があります。
- 信用倍率が6.55倍と高く、信用買いが多い状況です。
11. 総評
フジミインコーポレーテッドは、半導体ウエハー用研磨材で世界首位の地位を持ち、CMP製品においても強みを発揮しています。財務状況は健全であり、安定した配当政策を維持しています。ただし、株価は年初来安値に近い水準にあり、短期的な株価の下落トレンドに注意が必要です。業界内での競争優位性を活かし、特にアジア市場での成長が期待されます。
企業情報
| 銘柄コード | 5384 |
| 企業名 | フジミインコーポレーテッド |
| URL | https://www.fujimiinc.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – ガラス・土石製品 |
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