1. 企業情報
企業名: 富士ソフト株式会社
設立: 1970年5月15日
所在地: 横浜市中区桜木町1-1
代表者: 坂下 智保
従業員数: 18,219人
事業内容:
富士ソフト株式会社は、独立系のソフトウェア開発大手であり、主にシステムインテグレーション（SI）事業を展開しています。組み込み系ソフトウェア、業務系ソフトウェアの開発に強みを持ち、FA（ファクトリーオートメーション）、自動車、家電向けのソフトウェア開発を行っています。また、クラウドサービスやセキュリティソリューションなども提供しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
富士ソフトは、情報通信業界における独立系ソフトウェア開発の大手企業として位置づけられています。特に、組み込み系ソフトウェアの開発において強みを持ち、競争優位性を発揮しています。しかし、IT技術者の不足や世界的な景況感の不透明さが課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
富士ソフトは、DX（デジタルトランスフォーメーション）の推進を経営の重要テーマとし、業務系システムの再構築や顧客業務の中枢となる領域でのIT投資需要に応える戦略を掲げています。中期経営計画（2024-2028年）に基づき、技術革新と業務効率化を進めています。
4. 事業モデルの持続可能性
富士ソフトの収益モデルは、SI事業を中心に安定した収益を上げており、特にEV関連や自動運転分野での需要が高まっています。市場ニーズの変化に対しても、DX推進やAI技術の活用を通じて適応しています。
5. 技術革新と主力製品
富士ソフトは、AIやクラウド技術を活用したソリューションを提供しており、特に組み込み系ソフトウェアの開発において独自性を持っています。主力製品として、PALRO（ヒューマノイドロボット）やFSSaaBIS（クラウド統合サービス）などがあります。
6. 株価の評価
- 株価: 9,768円
- BPS（実績）: 2,200.69円
- PBR（実績）: 4.44倍
業界平均PBRが2.3倍であることから、富士ソフトのPBRは高めに評価されています。
7. テクニカル分析
過去10日間の株価は9,700円台で推移しており、年初来高値の10,025円に近い水準です。50日移動平均（9,802.54円）に対し、現在の株価はやや下回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高（過去12か月）: 317,482百万円（前年比+6.2%）
- 営業利益: 22,033百万円（前年比+6.5%）
- 純利益: 21,147百万円（前年比+78.5%）
- ROE: 16.10%
- 自己資本比率: 53.6%
収益性、効率性ともに良好であり、特に純利益の大幅増加が目立ちます。
9. 株主還元と配当方針
- 年間配当（2024年）: 42.00円
- 配当利回り: 0.43%
- 配当性向: 12.57%
2025年以降の配当予想は記載されておらず、上場廃止予定が影響しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
最近の株価は安定しており、出来高も一定水準を保っています。株価の変動要因として、上場廃止予定やDX推進の進捗が考えられます。
11. 総評
富士ソフトは、情報通信業界における独立系ソフトウェア開発の大手企業として、安定した収益基盤を持っています。特に、DX推進やAI技術の活用により、今後も成長が期待されます。ただし、上場廃止予定があるため、投資家は今後の動向に注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 9749 |
| 企業名 | 富士ソフト |
| URL | http://www.fsi.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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