1. 企業情報
中山製鋼所は、日本製鉄系の鉄鋼メーカーで、鋼板と棒線を主力製品としています。自社電気炉と高炉を併せ持つ圧延技術に強みがあります。鉄鋼事業を主軸とし、エンジニアリング、不動産事業も展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
鉄鋼業界に属し、国内市場で一定のシェアを占めています。高炉・電炉の圧延技術を活かした製品を提供していますが、国内鉄鋼需要の低迷や、安価な輸入材との競争という課題に直面しています。
3. 経営戦略と重点分野
2025年3月期の第3四半期決算短信からは、具体的な中期経営計画や重点分野に関する詳細な情報は読み取れませんでした。しかし、鉄鋼セグメントでは、生産性向上による製造コスト改善を図る一方、販売価格の下落や販売数量の減少に対応する必要があります。
4. 事業モデルの持続可能性
鉄鋼製品は、建設、自動車、産業機械など幅広い分野で必要不可欠であり、一定の需要が見込めます。しかし、需要変動や価格競争の影響を受けやすく、事業環境の変化への対応が重要です。
5. 技術革新と主力製品
高炉・電炉を組み合わせた圧延技術が強みです。主力製品は鋼板と棒線であり、これらの製品の品質向上や、顧客ニーズに合わせた製品開発が重要になります。
6. 株価の評価
- 株価: 803.0円 (2025年3月19日終値)
- EPS (会社予想): 101.54円
- PER (会社予想): 7.91倍
- BPS (実績): 1,960.24円
- PBR (実績): 0.41倍
PERは業界平均の8.0倍を下回っており、割安感があります。PBRも1倍を大きく下回っており、割安と評価できます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、780円～812円の範囲で推移しています。年初来高値993円、年初来安値701円であり、現在の株価は年初来安値から上昇し、年初来高値にはまだ距離がある状況です。50日移動平均線763.20円を上回っており、200日移動平均線803.76円に近づいています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は184,445百万円、2025年3月期第3四半期累計では129,656百万円。
- 営業利益: 2024年3月期は12,328百万円、2025年3月期第3四半期累計では6,706百万円。
- 当期純利益: 2024年3月期は8,904百万円、2025年3月期第3四半期累計では4,528百万円。
- ROE (実績): 8.84%
- ROA (過去12か月): 3.99%
- 自己資本比率 (実績): 68.7%
過去数年の売上高は安定していますが、2025年3月期第3四半期累計では減収減益となっています。ROE、ROAはまずまずの水準ですが、今後の業績推移に注目が必要です。自己資本比率は高く、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 4.98%
- 1株配当 (会社予想): 40.00円
- 配当性向: 34.36%
- 自社株買い: 情報なし
高い配当利回りは魅力的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、やや上昇傾向にあります。信用買残は多く、信用倍率は高い状態です。
11. 総評
中山製鋼所は、割安な株価指標、高い配当利回り、良好な財務体質が魅力です。しかし、鉄鋼業界の構造的な課題である国内需要の低迷や、安価な輸入材との競争、業績の変動リスクには注意が必要です。今後の業績動向、経営戦略、株主還元策などを注視し、総合的に判断することが重要です。
企業情報
| 銘柄コード | 5408 |
| 企業名 | 中山製鋼所 |
| URL | http://www.nakayama-steel.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 鉄鋼・非鉄 – 鉄鋼 |
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