1. 企業情報
リボミック（4591）は、東京大学発の創薬ベンチャーです。RNAアプタマーという技術を用いて、分子標的薬の開発を行っています。主な開発領域は、眼科疾患、軟骨無形成症、肺動脈性肺高血圧症、心不全、喘息など多岐にわたります。大手製薬会社との提携も積極的に行っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
リボミックは、アプタマー医薬という比較的新しい分野で事業を展開しており、競合他社との差別化を図っています。アプタマー医薬は、従来の低分子医薬や抗体医薬と比較して、高い特異性や安全性、製造コストの低減などの利点があると考えられています。しかし、まだ市場規模は限定的であり、今後の成長が期待されます。
3. 経営戦略と重点分野
リボミックの経営戦略は、自社での創薬開発と、他社との共同研究・提携による開発のバランスを取ることにあります。中期経営計画の詳細は開示されていませんが、アプタマー医薬の可能性を最大限に引き出し、早期の収益化を目指していると考えられます。重点分野は、眼科疾患領域であり、複数のパイプラインを有しています。
4. 事業モデルの持続可能性
リボミックの収益モデルは、創薬開発の成功と、その後のライセンス収入や販売収入に依存しています。アプタマー医薬は、まだ市場での実績が少ないため、開発の成功が重要となります。市場ニーズの変化への対応としては、様々な疾患領域への応用を目指しており、柔軟性を持った事業展開を行っています。
5. 技術革新と主力製品
リボミックの技術革新は、RNAアプタマー技術にあります。アプタマーは、特定の分子に高い親和性を持つことから、標的分子への高い特異性を持つ医薬品の開発に貢献できます。主力製品は、現在開発中の医薬品候補であり、具体的な製品名は未定です。
6. 株価の評価
- 株価: 110.0円
- EPS（会社予想）: -35.82円
- BPS（実績）: 74.40円
- PBR（実績）: 1.48倍
EPSがマイナスであり、現時点ではPERは算出できません。PBRは1.48倍であり、類似企業と比較して割高・割安を判断するには、更なる詳細な分析が必要です。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年3月12日に年初来高値136円をつけた後、下落傾向にあります。2025年3月19日の終値は110円であり、高値圏からの調整局面にあると考えられます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で2.11百万円と、創薬ベンチャーであるため、売上高は限定的です。
- 営業損失: 過去12ヶ月で-1,116.19百万円と、研究開発費が大きく、赤字が続いています。
- 自己資本比率: 95.5%と高く、財務基盤は安定しています。
- ROE: -26.35%と、マイナスです。
過去数年間の傾向を見ても、売上高は低水準で推移しており、営業損失が継続しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 0.00%
- 1株配当（会社予想）: 0.00円
現時点では、配当は実施されていません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、高値圏から下落傾向にあり、モメンタムは弱まっています。信用買残は増加傾向にあり、個人投資家の関心は高いと考えられます。2025年2月12日に発表された決算短信では、2025年3月期の業績予想に変更はなく、今後の進捗に注目が集まっています。
11. 総評
リボミックは、RNAアプタマー技術を基盤とした創薬ベンチャーであり、将来性への期待は高いものの、現時点では赤字経営が続いています。株価は高値圏からの調整局面であり、今後の開発の進捗や、大手製薬会社との提携状況などが、株価を左右する重要な要素となります。投資にあたっては、リスクを十分に理解した上で、慎重な判断が求められます。
企業情報
| 銘柄コード | 4591 |
| 企業名 | リボミック |
| URL | http://www.ribomic.com/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 医薬品 – 医薬品 |
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