1. 企業情報
株式会社理経は、IT機器の輸入販売を主軸とする技術商社です。特に、衛星通信技術に強みを持ち、官公庁や大学向けのシステムソリューションに実績があります。事業は、システムソリューション、ネットワークソリューション、電子部品及び機器の3つのセグメントで構成されています。
2. 業界のポジションと市場シェア
理経は、IT技術商社として、特定の技術分野（衛星通信など）に強みを持っています。官公庁や大学といった安定的な顧客基盤を有している点は、競争優位性と言えるでしょう。しかし、IT業界は競争が激しく、技術革新のスピードも速いため、常に新しい技術を取り入れ、顧客ニーズに対応していく必要があります。
3. 経営戦略と重点分野
理経は、中期経営計画において、「ESG投資」、「カーボンニュートラル」への対応、「SDGs」の課題解決を重点分野としています。また、「多様性」の「人的資本」への投資や「知的財産」の保護も重視しています。
4. 事業モデルの持続可能性
理経の収益モデルは、IT機器の輸入販売とシステムソリューションの提供です。市場ニーズの変化への適応力としては、技術革新への対応が重要となります。特に、衛星通信技術やAI関連技術など、先進的な分野への投資が、今後の成長を左右する可能性があります。
5. 技術革新と主力製品
理経は、衛星通信技術に強みを持っています。また、VRやAI関連の製品も扱っており、これらの技術を活用したソリューションが収益を牽引する可能性があります。
6. 株価の評価
- 株価: 376.0円（2025年3月19日終値）
- PER（会社予想）: 16.24倍
- PBR（実績）: 1.15倍
- EPS（会社予想）: 23.15円
- BPS（実績）: 326.07円
PERは業界平均（10.1倍）と比較してやや割高ですが、PBRは業界平均（0.7倍）よりは高いものの、1倍を超えており、割安感はありません。EPSとBPSから判断すると、現在の株価は妥当な水準にあると考えられます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年3月17日に365円まで下落した後、3月19日には376円まで回復しています。年初来高値（385円）に近づいており、高値圏にあると言えるでしょう。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で121億3167万5千円と、前期から大幅に増加しています。
- 営業利益: 過去12ヶ月で5億6835万5千円と、大幅に増加しています。
- 経常利益: 過去12ヶ月で5億1465万6千円と、大幅に増加しています。
- ROE（実績）: 8.25%
- ROA（過去12か月）: 6.68%
売上高、利益ともに増加傾向にあり、業績は好調です。ROEも改善傾向にあり、効率的な経営が行われていると考えられます。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 1.33%
- 1株配当（会社予想）: 5.00円
- 配当性向: 12.09%
- 自社株買い: なし
配当利回りは、他の銘柄と比較して特段高い水準ではありません。配当性向は低く、今後の増配余地はあります。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、モメンタムは良好です。出来高も増加傾向にあり、投資家の関心も高まっていると考えられます。
2025年3月期 第3四半期決算短信の内容から、業績好調が株価を押し上げている要因の一つと考えられます。
11. 総評
株式会社理経は、IT技術商社として、衛星通信技術を強みとし、官公庁や大学向けのシステムソリューションに実績があります。直近の業績は好調で、売上高、利益ともに大幅に増加しています。株価は高値圏にありますが、業績の伸びを考えると、今後の成長にも期待できます。ただし、IT業界の競争激化や技術革新への対応が、今後の課題となります。投資判断にあたっては、これらの点を考慮し、ご自身の投資目標やリスク許容度に合わせて慎重に検討してください。
企業情報
| 銘柄コード | 8226 |
| 企業名 | 理経 |
| URL | http://www.rikei.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
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