1. 企業情報
- 事業内容: 送電線工事を主力とする企業。電力会社向けの電気工事が中心であり、通信関連事業の育成も行っています。建物管理事業も展開しています。2024年10月に株式移転により純粋持株会社に移行しました。
- 事業セグメント: 電気工事（80%）、建物管理・清掃（20%）
- 特徴: 電気工事を基盤としつつ、建物管理事業も手掛けることで事業の多角化を図っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界: 建設業、特に電気工事分野に属します。
- 競争優位性: 送電線工事という専門性の高い分野で、一定の技術力と実績を持っていると考えられます。
- 課題: 建設業界全体が抱える人手不足や資材価格の高騰などの影響を受ける可能性があります。電力インフラ投資の動向にも業績が左右される可能性があります。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 中期経営計画は2023年12月に公表され、2年目のスタートです。詳細な内容は開示されていませんが、電気工事事業の強化、通信関連事業の育成、建物管理事業の安定化などが考えられます。
- 重点分野: 電気工事事業の拡大、建物管理事業の安定的な収益確保、通信関連事業の成長。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 電力インフラ投資や建物管理需要に依存しており、安定的な需要が見込める一方、外部環境の変化（政策、経済状況など）の影響を受けやすい側面もあります。
- 市場ニーズへの適応力: 電力インフラの老朽化や再生可能エネルギーへのシフトなど、市場ニーズの変化に対応していく必要があります。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: 送電線工事における技術力、省エネ設備工事など、技術革新への対応が重要です。
- 主力製品・サービス: 送電線工事、電気設備工事、建物管理サービス。
6. 株価の評価
- 株価: 655.0円（2025年3月21日終値）
- PER（会社予想）: 14.14倍
- PBR（実績）: 1.35倍
- EPS（会社予想）: 46.32円
- BPS（実績）: 483.76円
- 業界平均との比較: 業界平均PER:11.3、業界平均PBR:0.7。ETSグループのPERは業界平均よりも高く、PBRは高いです。
7. テクニカル分析
- 株価推移:
- 年初来高値: 670円
- 年初来安値: 505円
- 直近10日間の株価は650円～664円で推移しており、50日移動平均線（652.94円）と200日移動平均線（635.07円）を上回っています。
- 判断: 過去10日間の株価は比較的安定しており、年初来高値に近づいています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で87.1億円。前期（2023年9月期）の80.7億円から増加しています。
- 営業利益: 過去12ヶ月で5.13億円。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で2.33億円。
- ROE（実績）: 13.33%
- ROA（過去12か月）: 5.36%
- 売上高成長率: 直近四半期の売上高成長率は31.10%と高い伸びを示しています。
- 財務健全性: 自己資本比率は開示されていません。
- その他: 2025年9月期第1四半期決算では、売上高23.71億円、営業利益1.97億円、親会社株主に帰属する四半期純利益1.15億円を計上。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 1.53%
- 1株配当（会社予想）: 10.00円
- 配当性向: 13.67%
- その他: 2025年9月期の年間配当予想は10.00円。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動: 直近10日間の株価は比較的安定しています。
- 信用取引:
- 信用買残: 61,600株
- 信用売残: 2,000株
- 信用倍率: 30.80倍
- 株価への影響要因: 電力インフラ投資の動向、建設業界の動向、業績予想の達成状況、配当政策などが考えられます。
11. 総評
ＥＴＳグループは、送電線工事を主力とする建設会社であり、安定的な需要が見込める事業を展開しています。直近の業績は好調であり、売上高、利益ともに増加しています。配当も実施しており、株主還元にも積極的です。
* 建設業界特有のリスク（人手不足、資材価格高騰など）に注意が必要です。
* 電力インフラ投資の動向や、政府の政策変更による影響も注視する必要があります。
* 株価は、業界平均と比較して割高感があります。
* 今後の業績予想の達成状況や、中期経営計画の詳細な内容に注目する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 253A |
| 企業名 | ETSグループ |
| URL | https://ets-group.co.jp |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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