1. 企業情報
株式会社ノダは、住宅建材の大手メーカーです。木質系建材を中心に、内装材（フローリング、内壁材、建具など）、合板、MDF（中密度繊維板）などを製造・販売しています。環境・健康に配慮した内装材に注力しており、全国に販売網を持っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
ノダは、木質系住宅建材市場において一定のシェアを有しています。競合他社としては、大建工業、ウッドワンなどが挙げられます。近年は新設住宅着工戸数の減少や、原材料価格の高騰といった課題に直面しています。
3. 経営戦略と重点分野
ノダは、環境配慮型製品の開発・拡充に注力しています。具体的には、国産材の利用や、廃木材チップを原料としたMDFの活用などを推進しています。中期経営計画については、開示情報が限られているため、詳細な施策や重点分野は不明です。
4. 事業モデルの持続可能性
ノダの収益モデルは、住宅建材の販売が中心です。新設住宅着工戸数の減少や、リフォーム需要の動向が業績に大きく影響します。市場ニーズの変化への適応としては、高付加価値製品の開発や、木造遮音・防火工法「シャーオン」の展開などを行っています。
5. 技術革新と主力製品
ノダは、木質建材に関する技術開発を行っています。主力製品としては、フローリングなどの内装建材、合板、MDFなどが挙げられます。高付加価値製品である「カナエルシリーズ」の拡販にも注力しています。
6. 株価の評価
- 株価: 718.0円（2025年3月21日終値）
- PER（会社予想）: 28.10倍
- PBR（実績）: 0.34倍
- EPS（会社予想）: 25.55円
- BPS（実績）: 2,140.40円
PERは、業界平均（10.0倍）と比較して割高な水準です。PBRは、業界平均（0.5倍）を下回っており、割安感があります。EPSは、2024年11月期は赤字でしたが、2025年11月期は黒字転換の予想です。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、700円前後で推移しており、2025年3月21日は718円で取引を終えています。年初来安値（682円）からは上昇していますが、年初来高値（1,233円）からは大きく下落しています。50日移動平均線（700.66円）を上回っており、短期的には上昇トレンドにある可能性があります。200日移動平均線（850.45円）は、依然として上回れていません。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年11月期は670億円で、前期比8.5%の減収となりました。
- 営業利益: 2024年11月期は4.4億円で、前期比90.5%の減益となりました。
- 当期純利益: 2024年11月期は46億円の赤字となりました。
- ROE: 2024年11月期は-12.76%と、マイナスです。
- 自己資本比率: 45.2%と、財務体質は安定しています。
- キャッシュフロー: 営業CFは36億円とプラスを確保しています。
2024年11月期は、住宅着工戸数の減少、原材料コストの高騰、減損損失の計上などにより、減収減益となりました。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 5.01%
- 1株配当（会社予想）: 36.00円
- 配当性向: 43.22%
配当利回りは、比較的高水準です。2024年11月期は、年間36円の配当を予定しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、700円台で推移しており、方向感は明確ではありません。信用買い残は多く、信用倍率は28.72倍と高水準です。
11. 総評
ノダは、住宅建材メーカーとして、一定の市場シェアを有しています。しかし、新設住宅着工戸数の減少や、原材料価格の高騰といった課題に直面しており、2024年11月期は減収減益となりました。2025年11月期は、黒字転換を予想していますが、今後の業績動向には注意が必要です。株価は、PERは割高、PBRは割安な水準にあります。配当利回りは比較的高水準ですが、業績の回復が前提となります。テクニカル面では、短期的には上昇トレンドにある可能性がありますが、中長期的なトレンドは不透明です。投資判断は、業績の回復状況や、今後の市場動向などを総合的に考慮する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 7879 |
| 企業名 | ノダ |
| URL | http://www.noda-co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – その他製品 |
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