1. 企業情報
インテグラルは、日本の中堅企業を対象としたプライベートエクイティ(PE)投資ファンドを組成・運用する企業です。主な事業は、投資先の経営支援を含むPE投資であり、エクイティ投資に付随する経営・財務コンサルティングも行っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
インテグラルは、日本特化型のPEファンドとして、中堅企業への投資に強みを持っています。PE投資業界は競争が激しく、資金調達力や投資先の選定能力、経営支援能力が重要となります。インテグラルは、日本市場に特化することで、独自のポジションを築いています。
3. 経営戦略と重点分野
インテグラルの経営戦略は、PE投資を通じて投資先の企業価値を向上させることです。具体的には、経営陣への支援や、財務戦略の策定などを通じて、投資先の成長を支援します。
中期経営計画については、決算短信からは具体的な施策や重点分野に関する詳細な情報は得られませんでした。
4. 事業モデルの持続可能性
インテグラルの収益は、投資収益、受取管理報酬、キャリードインタレスト、経営支援料などから構成されます。PE投資は、投資先の業績やExit(売却)のタイミングによって収益が大きく変動するため、事業の持続可能性は、投資環境やExit戦略に大きく左右されます。市場ニーズの変化への適応力としては、日本の中堅企業に特化している点が強みと言えます。
5. 技術革新と主力製品
インテグラルは、技術開発や製品販売を行う企業ではありません。PE投資における主な「製品」は、投資先の企業価値向上であり、そのための経営支援や財務戦略が「技術」に相当します。
6. 株価の評価
- 株価: 3,120.0円
- BPS (実績): 1,707.49円
- PBR (実績): 1.83倍
- 配当利回り(会社予想): 1.09%
PBRは1.83倍であり、業界平均PBRの1.9倍とほぼ同水準です。PERは会社予想が未定のため、現時点では評価できません。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年3月14日に3,540円の年初来高値をつけた後、調整局面に入り、3,120円で取引されています。50日移動平均線は3,717.30円、200日移動平均線は4,019.82円となっており、株価は移動平均線を下回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年12月期は31,230百万円と、前年同期比121.8%増と大幅な増収を達成しています。
- 営業利益: 2024年12月期は26,017百万円と、前年同期比136.6%増と高い成長率を示しています。
- 当期純利益: 2024年12月期は18,106百万円と、前年同期比139.0%増と大幅な増益となっています。
- ROE (実績): 37.14%と非常に高い水準です。
- 自己資本比率(実績): 72.9%と財務体質は良好です。
過去数年間の業績推移を見ると、売上高、利益ともに大きく成長しており、高い収益性と財務の安定性を示しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り(会社予想): 1.09%
- 1株配当(会社予想): 34.00円
- 配当性向: 6.2% (連結)
インテグラルは、安定的な配当を実施しており、配当性向も低く、今後の増配余地も残されています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、年初来高値から調整局面に入っていますが、出来高は平均を上回っており、関心は高いと考えられます。
* 信用取引: 信用買残は410,800株、信用売残は0株であり、信用倍率は0.00倍と、売り方の動きは見られません。
株価への影響を与える要因としては、PE投資先の業績、Exitの状況、株式市場全体の動向などが挙げられます。
11. 総評
インテグラルは、日本の中堅企業に特化したPE投資ファンドとして、高い収益性と財務の安定性を示しています。2024年12月期の業績は好調であり、高いROEと自己資本比率も魅力的です。株価は年初来高値から調整局面に入っていますが、今後のPE投資の動向や、Exit戦略の進捗、株式市場全体の動向に注目していく必要があります。
企業情報
銘柄コード | 5842 |
企業名 | インテグラル |
URL | https://www.integralkk.com/ |
市場区分 | グロース市場 |
業種 | 金融(除く銀行) – 証券、商品先物取引業 |
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