1. 企業情報
東海リースは、仮設建物リースの専業大手企業です。建設現場向けの仮設建物（事務所、休憩所、倉庫など）のリースを主力事業としており、設計から製作、組み立て、解体、輸送までを自社で一貫して行っています。廃材削減にも取り組んでいます。
2. 業界のポジションと市場シェア
仮設建物リース業界における東海リースの具体的な市場シェアは公開されていませんが、専業大手として一定のシェアを占めていると考えられます。建設需要に左右されやすく、競合他社との価格競争やサービス競争も激しい可能性があります。
* 競争優位性: 設計から施工、解体まで一貫して行える点が強みです。
* 課題: 建設需要の変動による業績への影響、競合との差別化、コスト管理などが課題として挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営陣のビジョン: 決算短信からは具体的な経営ビジョンは読み取れませんが、仮設建物リース事業の安定的な成長を目指していると考えられます。
- 中期経営計画: 中期経営計画に関する情報は開示されていません。
- 重点分野: 建設需要を取り込み、既存事業の拡大を図ることが重要と考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 建設需要に連動したリース収入が主な収益源です。
- 市場ニーズの変化への適応力: 建設業界の動向や法規制の変化に対応していく必要があります。環境配慮型の仮設建物や、省エネ性能の高い製品の開発なども重要になる可能性があります。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: 仮設建物の設計・製作技術、輸送効率の向上、廃材削減技術などが重要です。
- 主力製品: 建設現場向けの仮設建物が主力製品です。
6. 株価の評価
- EPS（会社予想）: 264.99円
- PER（会社予想）: 8.32倍 (業界平均: 15.0倍)
- BPS（実績）: 4,673.43円
- PBR（実績）: 0.47倍 (業界平均: 1.2倍)
PER、PBRともに業界平均と比較して低く、割安感があります。ただし、これは業績や将来性に対する市場の評価を反映している可能性があります。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は、2100円台から2200円台で推移しています。年初来高値（2,241円）に近づいており、高値圏にあると言えます。
- 移動平均線: 50日移動平均線（1860.30円）と200日移動平均線（1800.35円）を上回っており、上昇トレンドにあると判断できます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は171.76億円、2023年3月期は157.36億円と増収傾向です。
- 営業利益: 2024年3月期は9.99億円、2023年3月期は2.82億円と大幅に増加しています。
- 当期純利益: 2024年3月期は6.75億円、2023年3月期は1.49億円と大幅に増加しています。
- ROE（実績）: 4.31%
- ROA（過去12か月）: 1.98%
- 自己資本比率: 46.5%
収益性は改善傾向にあり、財務体質も安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 5.44%
- 1株配当（会社予想）: 120.00円
- 配当性向: 43.85%
- 自社株買い: 過去のデータからは、自社株買いに関する情報は確認できませんでした。
高い配当利回りは魅力的ですが、業績の変動によって配当が減額されるリスクも考慮する必要があります。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価モメンタム: 直近の株価は上昇傾向にあり、モメンタムは強いと言えます。
- 株価への影響を与える要因: 建設投資の動向、公共事業の増減、競合他社の動向、原材料価格の変動などが考えられます。
11. 総評
東海リースは、仮設建物リース専業大手として、安定した収益基盤を持っています。業績は改善傾向にあり、高い配当利回りも魅力的です。株価は割安感があり、テクニカル的にも上昇トレンドにあると判断できます。
ただし、建設需要の変動リスクや競合との競争激化、原材料価格の変動など、注意すべき点もあります。投資判断にあたっては、これらのリスクを十分に考慮し、ご自身の投資目標やリスク許容度に合わせて慎重に検討してください。
企業情報
| 銘柄コード | 9761 |
| 企業名 | 東海リース |
| URL | http://www.tokai-lease.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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