1. 企業情報
株式会社FPGは、船舶やコンテナのオペレーティングリース事業を主力とし、不動産小口化商品、保険、証券など多角的な金融サービスを展開する企業です。税制上のメリットを活かしたオペレーティングリース商品を強みとし、不動産小口化商品も第2の柱としています。海外不動産への投資も行っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
FPGは、オペレーティングリース事業において一定のシェアを占めていると考えられます。特に、税制メリットを活かした商品設計は、競合との差別化要因となっています。不動産小口化商品や海外不動産への展開も、事業ポートフォリオの多様化に貢献しています。
競争優位性: 税制メリットを活かした商品設計、多角的な事業展開。
課題: 金利変動や市況の影響を受けやすい事業構造。
3. 経営戦略と重点分野
FPGは、オペレーティングリース事業を基盤としつつ、不動産ファンド、保険、証券など、多角的な金融サービスへの展開を進めています。
中期経営計画:
- 詳細な計画は開示されていませんが、決算短信からは、リースファンド事業における海運案件への注力、国内・海外不動産ファンド事業の積極的な販売が読み取れます。
重点分野:
- リースファンド事業（海運案件への注力）
- 国内・海外不動産ファンド事業
- 安定的な配当の維持
4. 事業モデルの持続可能性
FPGの収益モデルは、オペレーティングリース事業と不動産ファンド事業が中心であり、市況や金利変動の影響を受けやすい構造です。
収益モデル:
- オペレーティングリース事業：税制メリットを活かした商品設計
- 不動産ファンド事業：投資家の需要に応じた商品提供
市場ニーズへの適応力:
- 多角的な事業展開により、リスク分散を図っています。
- 市況の変化に対応するため、商品ラインナップの見直しや、販売戦略の柔軟な変更が求められます。
5. 技術革新と主力製品
FPGは、金融商品を提供する企業であり、技術革新という観点では、FinTechを活用したサービスの導入などが考えられます。
主力製品:
- オペレーティングリース商品（船舶、コンテナなど）
- 不動産小口化商品
6. 株価の評価
- 株価: 2,434.0円 (2025年3月26日)
- EPS (会社予想): 260.59円
- PER (会社予想): 9.33倍 (業界平均: 13.3倍)
- BPS (実績): 604.65円
- PBR (実績): 4.02倍 (業界平均: 1.0倍)
PERは業界平均を下回っており、割安感があります。PBRは業界平均を大きく上回っています。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2300円台から2500円付近で推移しており、200日移動平均線（2488.12円）近辺で推移しています。年初来高値（3,065円）からは下落していますが、52週安値（1,671円）からは上昇しており、底堅い動きを見せています。
8. 財務諸表分析
売上高: 過去12ヶ月で107,781百万円と、前期比で大幅に増加しています。
営業利益: 過去12ヶ月で28,633百万円と、売上高の増加に比例して増加しています。
ROE (実績): 42.01%と非常に高い水準を維持しており、効率的な資本運用を行っています。
自己資本比率 (実績): 23.1%と、財務基盤は安定しています。
損益計算書（過去12ヶ月）
- 売上高: 107,781百万円
- 営業利益: 28,633百万円
- 当期純利益: 20,457百万円
直近の四半期決算
- 売上高: 27,963百万円 (前年同期比14.6%増)
- 営業利益: 7,680百万円 (前年同期比7.7%減)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益: 5,467百万円 (前年同期比14.3%減)
直近の四半期決算では、売上高は増加しているものの、営業利益、経常利益、当期純利益は減少しており、今後の動向に注意が必要です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 5.36%
- 1株配当 (会社予想): 130.40円
- 配当性向: 52.28%
高い配当利回りを維持しており、株主還元に積極的な姿勢を示しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、2400円台で推移しており、方向感は定まっていません。信用買残は増加傾向にあり、個人投資家の関心は高いと考えられます。
株価への影響要因:
- 金利動向
- 市況の変動（特に海運市況、不動産市況）
- 業績動向（特にリースファンド事業、不動産ファンド事業の進捗）
- 配当政策
11. 総評
FPGは、オペレーティングリース事業を基盤とし、高いROEと高い配当利回りを誇る企業です。多角的な事業展開によりリスク分散を図っていますが、市況や金利変動の影響を受けやすい事業構造です。
ポジティブな点:
- 高い配当利回り
- 高いROE
- 多角的な事業展開
- PERは業界平均を下回る
懸念点:
- 市況や金利変動の影響を受けやすい
- 直近の四半期決算で利益が減少
総合的な見解:
FPGは、高い配当利回りと高いROEが魅力的な企業です。しかし、市況や金利変動の影響を受けやすい事業構造であるため、今後の業績動向を注視する必要があります。投資を検討する際には、リスク許容度を考慮し、慎重な判断が求められます。
企業情報
| 銘柄コード | 7148 |
| 企業名 | FPG |
| URL | https://www.fpg.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 金融（除く銀行） – 証券、商品先物取引業 |
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