1. 企業情報
エレコムは、パソコン周辺機器を中心に、スマートフォン・タブレット関連製品、AV関連製品、その他周辺機器など幅広い製品を展開する大手メーカーです。マウス、キーボード、スマホ関連製品で高い市場シェアを誇り、近年は法人向けソリューションにも注力しています。ファブレスメーカーであり、自社で製造設備を持たず、企画・開発・販売に特化しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
エレコムは、PC周辺機器市場において、マウスやキーボード、スマートフォン・タブレット関連製品で高いシェアを占めています。競争優位性としては、幅広い製品ラインナップ、高いブランド認知度、流通チャネルの強さなどが挙げられます。課題としては、製品サイクルの短さや、価格競争の激化、中国メーカーとの競争などが考えられます。
3. 経営戦略と重点分野
エレコムは、中期経営計画において、事業ポートフォリオの強化、法人向けソリューションの拡大、海外市場の開拓などを重点分野としています。具体的には、新製品の開発、販売チャネルの強化、M&Aによる事業領域の拡大などが考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
エレコムの収益モデルは、多様な製品ラインナップと、安定した需要が見込めるPC周辺機器市場に支えられています。市場ニーズの変化への適応力としては、新製品の開発スピード、顧客ニーズへの対応力、法人向けソリューションへのシフトなどが重要となります。
5. 技術革新と主力製品
エレコムは、PC周辺機器、スマートフォン関連製品、AV関連製品など、多岐にわたる製品を開発・販売しています。技術開発の動向としては、ワイヤレス技術、省電力技術、デザイン性などが重要となります。収益を牽引している製品としては、マウス、キーボード、モバイルバッテリー、イヤホンなどが挙げられます。
6. 株価の評価
- 株価: 1695.0円 (2025年3月26日終値)
- PER (会社予想): 13.83倍 (業界平均: 24.2)
- PBR (実績): 1.57倍 (業界平均: 1.6)
- EPS (会社予想): 122.94円
- BPS (実績): 1085.43円
PERは業界平均と比較して低く、割安感があります。PBRは業界平均とほぼ同水準です。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年3月12日の安値1666円から、2025年3月21日の高値1725円まで上昇した後、やや調整局面に入っています。200日移動平均線は1516.91円、50日移動平均線は1576.20円であり、株価は両移動平均線を上回っています。年初来高値は1772円であり、現在の株価は高値圏に近い位置にあります。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で1101.69億円。前期比で増加。
- 営業利益: 過去12ヶ月で123.8億円。前期比で増加。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で99.85億円。前期比で増加。
- ROE (実績): 11.94%
- ROA (過去12か月): 6.98%
- 自己資本比率 (実績): 73.6%
売上高、利益ともに増加傾向にあり、財務体質は良好です。ROE、ROAも高い水準を維持しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 2.82%
- 1株配当 (会社予想): 48.00円
- 配当性向: 38.20%
- 自社株買い: 2025年3月期第3四半期に自己株式の取得を実施。
安定した配当を実施しており、株主還元にも積極的な姿勢を示しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、上昇トレンドから調整局面に入っています。信用買残は増加傾向にあり、個人投資家の関心も高いと考えられます。
* 52週高値: 1731.00円
* 52週安値: 1323.00円
11. 総評
エレコムは、PC周辺機器市場で高いシェアを誇り、安定した収益基盤を持っています。財務状況も良好で、株主還元にも積極的です。PERは業界平均と比較して割安であり、今後の成長も期待できます。ただし、株価は高値圏に位置しており、今後の市場動向や競合との競争激化には注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 6750 |
| 企業名 | エレコム |
| URL | http://www.elecom.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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