1. 企業情報
六甲バター株式会社は、ベビーチーズで国内首位を誇る食品メーカーです。主力ブランドである「QBB」を中心に、チーズ、ナッツ、チョコレート製品などを製造・販売しています。三菱商事との連携を活かし、輸入ナッツの加工品も手掛けています。
2. 業界のポジションと市場シェア
六甲バターは、ベビーチーズ市場において圧倒的なシェアを占めています。競争優位性は、長年のブランド力、安定した仕入れルート、三菱商事との連携による販売網の強さなどが挙げられます。課題としては、原材料価格の変動や、消費者の嗜好の変化への対応が求められます。
3. 経営戦略と重点分野
中期経営計画2027に基づき、収益拡大と企業価値向上を目指しています。具体的には、チーズ製品の販売強化、ナッツ製品のラインナップ拡充、海外展開の加速などが考えられます。2025年4月にはベトナムに現地法人を設立する予定です。また、サステナビリティ活動を通じて、企業価値向上を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
六甲バターの収益モデルは、ベビーチーズを中心とした安定的な需要に支えられています。市場ニーズの変化への適応として、新商品の開発や、多様な販売チャネルの開拓が重要となります。原材料価格の変動リスクへの対応も、持続可能性を左右する重要な要素です。
5. 技術革新と主力製品
六甲バターは、製造技術の向上や、品質管理の徹底を通じて、競争力を維持しています。主力製品であるベビーチーズは、長年のブランド力と、安定した品質が強みです。
6. 株価の評価
- 株価: 1,284円
- PER（会社予想）: 41.62倍 (業界平均: 19.5倍)
- PBR（実績）: 0.81倍 (業界平均: 1.3倍)
- EPS（会社予想）: 30.80円
- BPS（実績）: 1,584.13円
PERは業界平均と比較して高く、割高感があります。PBRは業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、1244円から1284円の間を推移しており、安定した動きを見せています。年初来高値は1,632円、年初来安値は1,125円です。200日移動平均線は1384.09円であり、現在の株価はこれを下回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年12月期は429億2400万円（前年同期比3.1%減）
- 営業利益: 2024年12月期は18億6500万円（前年同期比197.7%増）
- 当期純利益: 2024年12月期は10億4100万円（前年同期比133.3%増）
- ROE（実績）: 3.42%
- 自己資本比率: 60.0%
2024年12月期は、売上高は減少したものの、チーズ製品の価格改定効果などにより、営業利益、経常利益、当期純利益が大幅に増加しました。自己資本比率は高く、財務体質は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 1.56%
- 1株配当（会社予想）: 20.00円
- 配当性向: 26.02%
配当利回りは、平均的な水準です。2023年12月期には記念配当5円を実施しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、1244円から1284円の間で推移しており、大きな変動は見られません。信用倍率は8.21倍と、買われ過ぎの状況です。
11. 総評
六甲バターは、ベビーチーズ市場で高いシェアを誇り、安定した収益基盤を持っています。2024年12月期は、価格改定効果により増益を達成しました。
* PERは割高感がある。
* 今後の業績は、原材料価格の変動や、消費者の動向に左右される可能性がある。
* 中期経営計画における、海外展開の進捗状況に注目する必要がある。
本レポートは、情報提供を目的としており、投資助言を行うものではありません。投資判断は、ご自身の責任において行ってください。
企業情報
| 銘柄コード | 2266 |
| 企業名 | 六甲バター |
| URL | http://www.qbb.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 食品 – 食料品 |
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