1. 企業情報
東京建物株式会社は、日本を拠点とする総合不動産会社で、商業施設事業、住宅事業、アセットサービス事業、その他事業を展開しています。主力事業はビル賃貸とマンション分譲であり、オフィスや物流施設の開発も強化しています。また、施設管理や建物の保守・リモデリング、駐車場運営、リゾート施設の運営など多岐にわたるサービスを提供しています。1896年に設立され、東京に本社を置いています。
2. 業界のポジションと市場シェア
東京建物は不動産業界において、特にビル賃貸とマンション分譲で強みを持っています。旧安田系の総合不動産としての歴史を持ち、安定した事業基盤を築いています。業界平均PER（13.6）およびPBR（1.6）と比較すると、東京建物のPER（10.02倍）およびPBR（1.03倍）は業界平均を下回っており、株価の割安感があると考えられます。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は都市開発や収益物件の開発を強化する戦略を掲げています。特に物流施設やオフィスビルの開発に注力し、収益性の向上を図っています。中期経営計画では、収益物件の開発と管理の強化を通じて、安定した収益基盤の構築を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
東京建物の事業モデルは、ビル賃貸やマンション分譲を中心とした不動産収益に依存しています。市場ニーズの変化に対しては、物流施設や新たなオフィススペースの開発を通じて適応しています。特に、都市部での開発案件を増やすことで、持続可能な成長を目指しています。
5. 技術革新と主力製品
技術革新に関しては、特に物流施設の開発において効率的な設計や管理技術を導入しています。主力製品であるオフィスビルやマンションは、収益の柱となっており、今後も安定した需要が見込まれます。
6. 株価の評価
- EPS（会社予想）: 263.44円
- BPS（実績）: 2,567.66円
- 現在の株価: 2,640.5円
PER（10.02倍）およびPBR（1.03倍）は、業界平均と比較して割安感があります。
7. テクニカル分析
直近の株価推移を見ると、年初来高値（2,774円）に近い水準で推移しており、株価は高値圏にあると考えられます。50日移動平均（2,440.04円）および200日移動平均（2,485.72円）を上回っており、上昇トレンドが継続している可能性があります。
8. 財務諸表分析
- 売上高（過去12か月）: 463,724百万円
- 営業利益: 79,670百万円
- 純利益: 65,882百万円
- ROE: 12.76%
- ROA: 2.50%
売上高および利益は過去数年で増加傾向にあり、特に2024年の営業利益は前年を上回っています。ROEも12.76%と高水準を維持しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.67%
- 1株配当（会社予想）: 97.00円
- 配当性向: 30.11%
東京建物は安定した配当を提供しており、配当利回りは3.67%と魅力的です。配当性向も30.11%と健全な水準です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
最近の株価は上昇傾向にあり、特に3月24日以降の上昇が顕著です。出来高も増加しており、投資家の関心が高まっています。
11. 総評
東京建物は、ビル賃貸とマンション分譲を中心とした安定した収益基盤を持つ不動産企業です。株価は高値圏にあり、業界平均と比較して割安感があると考えられます。配当利回りも高く、投資家にとって魅力的な選択肢となり得ます。今後の成長戦略としては、物流施設やオフィスビルの開発が重要な鍵となるでしょう。
企業情報
| 銘柄コード | 8804 |
| 企業名 | 東京建物 |
| URL | https://tatemono.com/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 不動産 – 不動産業 |
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