1. 企業情報
企業名: 大盛工業 (Ohmori Co.,Ltd.)
概要:
大盛工業は主に日本の建設業に従事する企業で、上下水道工事や地中工事を主力事業としています。また、不動産開発、OLY（路面開削）工法のレンタル、太陽光発電設備の販売も行っています。1967年に設立され、東京を拠点としています。
事業内容:
- 建設事業: 73%
- 不動産事業: 11%
- OLY事業: 9%
- 通信関連事業: 7%
代表者: 栗城 幹雄
設立年月: 1967年6月13日
従業員数: 135人
平均年齢: 37.5歳
平均年収: 7,080千円
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内での競争優位性:
大盛工業は特に路面開削のOLY工法に強みを持ち、東京都の公共事業に強く依存しています。上下水道工事や地中工事の分野では高い技術力を持ち、受注競争の激しい市場で優位に立っています。
課題:
建設業界は受注競争が激しく、材料費の上昇や物流の停滞など、外部環境の影響を受けやすい。また、新規事業の成長が見込めないOLY事業の売上減少が懸念されます。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣のビジョンと戦略:
経営陣は新たな土木業種の受注に注力し、工事施工日数の短縮とコストの低減を目指しています。不動産事業では安定した入居率の確保と新規優良物件の取得に力を入れています。
中期経営計画の具体的な施策:
- 建設事業: 上下水道工事に加え、新たな土木業種の受注に注力
- 不動産事業: 安定した入居率の確保、新規優良収益物件の取得
- OLY事業: 東北・関東圏における受注・売上増加に向けた営業活動強化
- 通信関連事業: 通信所内設備の保守運用業務の新規管理案件、開通工事業務、新規工種の受注獲得
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデルと市場ニーズの適応力:
建設業界は公共事業に依存しており、政府の政策に影響されます。OLY工法は市場ニーズに応えていますが、新規事業の成長が見込めない点が課題です。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向:
OLY工法は技術革新により、路面開削の効率化に貢献しています。
収益を牽引する製品やサービス:
上下水道工事と地中工事が主力事業であり、OLY工法も重要な収益源です。
6. 株価の評価
EPSとBPSの比較:
- EPS（会社予想）: 18.12
- BPS（実績）: 304.76
- PER（会社予想）: 15.67倍
現在の株価との比較:
現在の株価は284円で、BPS 304.76を考慮すると、PERは約1倍と低く、割安な水準にあると評価できます。
7. テクニカル分析
株価推移:
直近10日間の株価は283円から297円の間で推移しており、上昇傾向にあります。50日移動平均線は250.32円、200日移動平均線は237.51円と、両者とも上昇トレンドにあります。
8. 財務諸表分析
主要指標:
- 売上高: 63.5億円（前年比4.40%増）
- 利益率: 7.25%
- 営業利益率: 20.04%
- ROE: 8.23%
- ROE: 4.11%
- キャッシュフロー: 489百万円（過去12か月）
- 負債比率: 65.85%
過去数年分の傾向:
売上高と利益は増加傾向にあり、ROEも上昇しています。
9. 株主還元と配当方針
配当利回り:
- 52%
配当性向:
41.61%
自社株買い:
自社株買いは行われていません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の変動傾向:
直近10日間の株価は上昇トレンドにあり、特に3月19日以降、株価が上昇しています。
影響を与える要因:
業績の好調さ、市場の経済回復基調、建設市場の底堅さなどが株価上昇の要因となっています。
11. 総評
各分析結果のまとめ:
大盛工業は建設業界で技術革新に強みを持ち、特に上下水道工事と地中工事に強い企業です。経営陣は新規事業の受注と工事コストの低減に注力しており、中期経営計画も明確です。財務面では売上高と利益が増加傾向にあり、ROEも上昇しています。株価は割安な水準にあり、テクニカル分析も上昇トレンドです。
全体的な見解:
大盛工業は技術革新により市場で競争力を維持し、財務面でも健全な成長を示しています。株価も割安で、上昇トレンドにあり、投資対象として魅力的です。ただし、新規事業の成長が見込めない点や国際情勢の不確実性がリスク要因となっています。
企業情報
| 銘柄コード | 1844 |
| 企業名 | 大盛工業 |
| URL | http://www.ohmori.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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