1. 企業情報
- 事業内容: ミライト・ワンは、通信インフラ構築を中核とする企業です。具体的には、NTT向けを中心とした通信工事、電気工事、土木工事、建築工事などを手掛けています。近年では、大手ゼネコンの西武建設を子会社化し、非通信分野の強化も進めています。また、社会インフラ整備、DX（デジタルトランスフォーメーション）、GX（グリーントランスフォーメーション）といった分野にも貢献しています。
- 特徴: 通信インフラ構築を強みとし、NTT関連の安定した需要を基盤としています。西武建設の買収により、事業領域を拡大し、社会インフラ、デジタル化への貢献を目指しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内でのポジション: 通信インフラ構築業界において、ミライト・ワンは大手の一角を占めています。NTT関連の工事で高いシェアを持ち、安定した収益基盤を築いています。
- 競争優位性: NTTとの強固な関係性、長年の実績に基づく技術力、全国規模の事業展開が強みです。
- 課題: 通信インフラ市場は、5Gなどの技術革新による変化が激しく、競争も激化しています。非通信分野での事業拡大が今後の成長の鍵となります。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 「MIRAIT ONE Group Vision 2030」を掲げ、2030年に向けた事業展開を進めています。
- 中期経営計画: 第5次中期経営計画（2022年度～）に基づき、事業構造改革、非通信分野の拡大、DX・GXへの対応などを推進しています。
- 重点分野:
- 通信インフラの維持・拡大
- 非通信分野（建築、土木など）の強化
- DX・GX関連事業の推進
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 通信インフラ工事を主体とし、安定した需要が見込めます。西武建設の買収により、事業ポートフォリオを多様化し、収益基盤の強化を図っています。
- 市場ニーズへの適応力: 5G、IoT、AIなどの技術革新に対応し、新たなインフラ需要を取り込むことで、持続的な成長を目指しています。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: 通信技術、土木技術、電気技術など、幅広い分野で技術開発を行っています。
- 主力製品・サービス:
- 通信インフラ構築（光ファイバーネットワークなど）
- 電気工事、土木工事、建築工事
- DX・GX関連のソリューション提供
6. 株価の評価
- 現在の株価: 2,260.0円 (2025年3月28日終値)
- EPS（会社予想）: 197.91円
- PER（会社予想）: 11.42倍 (業界平均: 14.0倍)
- BPS（実績）: 2,751.29円
- PBR（実績）: 0.82倍 (業界平均: 1.1倍)
- 評価: PER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は、2200円台で推移しており、200日移動平均線（2157.31円）を上回っています。年初来高値（2,444円）には近づいていますが、まだ余地があります。
- 判断: 現時点では、高値圏にあるとは言い切れません。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で5,183億8,400万円と、堅調に推移しています。
- 営業利益: 過去12ヶ月で178億3,100万円と、増益傾向にあります。
- 当期純利益: 2024年3月期は125億3,500万円と、前期から減少しています。
- ROE（実績）: 5.03%
- ROA（実績）: 3.17%
- 自己資本比率: 48.5%と、財務体質は良好です。
- その他: 2025年3月期第3四半期決算では、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益が大幅に増加しており、好調な業績を示しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.32%
- 1株配当（会社予想）: 75.00円
- 配当性向: 37.65%
- 株主還元策: 配当による還元を重視しています。2025年3月期の配当は75円（年間）を予定しています。
- その他: 2025年2月28日に自己株式300万株を消却予定です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動傾向: 直近では、2200円台で安定的に推移しています。
- 株価への影響要因:
- 通信インフラ投資の動向
- 非通信分野の業績
- DX・GX関連事業の進捗
- 金利動向
- 信用取引: 信用買残は増加傾向、信用売残は減少傾向にあり、買い優勢の状況です。
11. 総評
ミライト・ワンは、通信インフラ構築を強みとし、安定した収益基盤を持つ企業です。NTTとの強固な関係性、技術力、全国規模の事業展開が強みです。西武建設の買収により、事業領域を拡大し、非通信分野の強化を図っています。
財務状況は良好で、配当利回りも魅力的な水準です。株価は割安感があり、今後の業績拡大への期待も高まります。
ただし、通信インフラ市場の競争激化や、非通信分野での事業拡大の成否が、今後の成長を左右する可能性があります。
企業情報
| 銘柄コード | 1417 |
| 企業名 | ミライト・ワン |
| URL | https://www.mirait-one.com/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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