1. 企業情報

オンコリスバイオファーマは、主にがん治療薬の開発を行っている創薬ベンチャー企業です。独自のウイルス技術(腫瘍溶解ウイルス)を活用し、希少がんや重症感染症をターゲットとした治療薬の開発を進めています。主なパイプラインとしては、胃がんや頭頸部がんなどを対象とした腫瘍溶解ウイルス「Telomelysin (OBP-301)」があります。また、SARS-Cov-2ウイルス感染症を対象とした創薬も行っています。

2. 業界のポジションと市場シェア

オンコリスバイオファーマは、創薬ベンチャーとして、がん治療薬というニッチな市場に位置しています。競合他社との直接的な市場シェアの比較は困難ですが、独自の技術を持つことで差別化を図っています。
競争優位性: 腫瘍溶解ウイルスという独自の技術プラットフォームを有している点。
課題: 創薬ベンチャー特有の、開発リスク、資金調達、承認取得のハードルが高い点。

3. 経営戦略と重点分野

オンコリスバイオファーマは、がん治療薬の開発を主軸とし、臨床試験の進捗と承認取得を目指しています。

重点分野:

  • 腫瘍溶解ウイルス技術を活用した、がん治療薬の開発。
  • SARS-Cov-2ウイルス感染症を対象とした創薬。

4. 事業モデルの持続可能性

オンコリスバイオファーマの収益は、現時点では主に研究開発段階であり、臨床試験の進捗や承認取得、そしてその後の販売によって左右されます。
収益モデル: 開発中の医薬品の販売、または、ライセンス契約による一時的な収入。
市場ニーズへの適応力: がん治療薬市場は、高齢化や生活習慣の変化に伴い、需要が拡大傾向にあります。オンコリスバイオファーマは、この市場ニーズに応えるべく、新薬開発に取り組んでいます。

5. 技術革新と主力製品

オンコリスバイオファーマは、腫瘍溶解ウイルス技術を基盤としています。
技術開発の動向: 腫瘍溶解ウイルスの改良や、新たな適応症への応用など、技術開発を進めています。
主力製品: Telomelysin (OBP-301)

6. 株価の評価

現在の株価は608円です。
* PER: 会社予想EPSがマイナスのため、PERは算出できません。
* PBR: 5.51倍

注意点: 創薬ベンチャーは、研究開発段階にあるため、PERなどの指標での評価が難しい場合があります。

7. テクニカル分析

直近10日間の株価推移を見ると、2025年3月27日に785円の高値をつけた後、下落傾向にあります。200日移動平均線(608.40円)近辺で推移しており、現在は高値圏から調整局面にあると見られます。

8. 財務諸表分析

指標 過去12ヶ月 12/31/2023 12/31/2022 12/31/2021 12/31/2020
売上高 31.38M 63.04M 976.18M 642.49M 314.18M
営業利益 -1,822.37M -1,929.99M -1,204.51M -1,454.55M -1,674.65M
当期純利益 -1,824.61M -1,938.51M -1,148.94M -1,615.44M -2,095.09M
EPS -95.72 -108.92 -66.31 -95.50 -145.58
ROE -79.73%
ROA -40.26%
  • 売上高は、過去12ヶ月で31.38Mと減少しています。
  • 営業利益、当期純利益は赤字が継続しており、赤字幅も大きくなっています。
  • ROE、ROAもマイナスであり、収益性の低さを示しています。

9. 株主還元と配当方針

オンコリスバイオファーマは、配当を実施していません。
* 配当利回り: 0.00%
* 配当性向: 0.00%
* 自社株買い: 実施していません。

10. 株価モメンタムと投資家関心

直近の株価は下落傾向にあり、モメンタムは弱いです。

株価への影響要因:

  • 臨床試験の進捗状況
  • 新薬承認の可能性
  • 資金調達の状況
  • 市場全体の動向

11. 総評

オンコリスバイオファーマは、腫瘍溶解ウイルス技術を基盤とした、がん治療薬の開発に注力する創薬ベンチャーです。独自の技術を有し、市場ニーズに対応する可能性を秘めていますが、現時点では赤字が継続しており、財務状況は厳しい状況です。株価は高値圏からの調整局面にあると見られます。投資判断にあたっては、臨床試験の進捗、新薬承認の可能性、資金調達の状況などを注視する必要があります。


企業情報

銘柄コード 4588
企業名 オンコリスバイオファーマ
URL http://www.oncolys.com/
市場区分 グロース市場
業種 医薬品 – 医薬品

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