1. 企業情報
サイボー株式会社は、主に繊維製品の製造・販売を行う企業です。具体的には、オフィスユニフォーム、作業服、サービスウェア、ジャケット、スーツなどのアパレル製品、およびスポーツ関連製品を提供しています。また、レーヨンフィラメント糸、ポリエステル糸、混紡糸、合成綿、ポリエステル・リネン生地などの繊維素材、刺繍レース素材も扱っています。さらに、商業施設の賃貸、不動産賃貸、建物メンテナンス、ゴルフ練習場の運営も行っています。
事業セグメントは、繊維事業、不動産活用事業、ゴルフ練習場事業など多岐にわたります。商業施設の賃貸収入が安定収益の柱となっており、繊維事業ではサステナブル商品の開発やプリント加工に注力しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
サイボーの属する繊維製品業界は、競争が激しい分野です。同社は、ユニフォームや作業服などの分野で一定のシェアを占めていると考えられますが、具体的な市場シェアに関する情報は公開されていません。
競争優位性: 商業施設の賃貸収入という安定した収益源を持っている点が強みです。また、サステナブル商品の開発など、時代のニーズに合わせた取り組みも行っています。
課題: 繊維事業は、原材料価格の変動や競合他社との価格競争の影響を受けやすい可能性があります。
3. 経営戦略と重点分野
サイボーの経営陣は、サステナブル商品の開発やプリント加工への注力など、事業の多角化を進めています。
中期経営計画: 具体的な中期経営計画に関する情報は、今回の分析では確認できませんでした。
重点分野:
- 繊維事業におけるサステナブル商品の開発
- 不動産活用事業による安定収益の確保
- ゴルフ練習場事業の運営
4. 事業モデルの持続可能性
サイボーの事業モデルは、繊維製品の販売と不動産賃貸収入という2つの柱で構成されています。
収益モデル:
- 繊維事業：アパレル製品や繊維素材の販売
- 不動産活用事業：商業施設の賃貸収入
- ゴルフ練習場事業：ゴルフ練習場の運営
市場ニーズの変化への適応力: サステナブル商品の開発やプリント加工への注力は、市場ニーズの変化に対応しようとする姿勢を示しています。
5. 技術革新と主力製品
サイボーは、技術革新に関する具体的な情報や、収益を牽引している主力製品に関する詳細な情報は公開されていません。
6. 株価の評価
- 株価: 475.0円（2025年4月2日終値）
- PER（会社予想）: 8.75倍
- PBR（実績）: 0.35倍
- EPS（会社予想）: 54.27円
- BPS（実績）: 1,342.94円
- 配当利回り（会社予想）: 3.37%
PER、PBR、EPS、BPSから見た株価の評価:
- PERは8.75倍であり、業界平均PERの12.6と比較すると割安感があります。
- PBRは0.35倍であり、業界平均PBRの0.5を下回っており、割安な水準です。
- EPSは54.27円であり、現在の株価475円と比較すると、割安感があります。
- BPSは1,342.94円であり、現在の株価475円と比較すると、割安感があります。
これらの指標から、現在の株価は割安と評価できます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年3月21日に496円の高値をつけた後、下落傾向にあります。50日移動平均線（476.32円）と200日移動平均線（479.86円）を下回っており、短期的な下落トレンドを示唆しています。
8. 財務諸表分析
売上高: 過去12ヶ月の売上高は11,422百万円で、前年同期（2023年3月期）の10,182百万円から増加しています。
営業利益: 過去12ヶ月の営業利益は987百万円で、前年同期の1,092百万円から減少しています。
純利益: 2024年3月期の親会社株主に帰属する当期純利益は945百万円で、2023年3月期の733百万円から増加しています。
ROE（実績）: 5.70%
ROA（過去12か月）: 1.00%
自己資本比率（実績）: 39.5%
キャッシュフロー: 営業キャッシュフローは2,410百万円、フリーキャッシュフローは2,140百万円です。
過去数年間の傾向: 売上高は増加傾向にありますが、営業利益は減少傾向にあります。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.37%
- 1株配当（会社予想）: 16.00円
- 配当性向: 21.02%
サイボーは、安定的な配当を実施しており、配当利回りも3%を超えています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にあり、モメンタムは弱いです。信用買残が減少し、信用倍率が0.00倍であることから、需給は良好とは言えません。
株価への影響を与える要因:
- 業績動向（特に繊維事業の収益性）
- 不動産市況
- 金利変動
- 円安の進行
11. 総評
サイボー株式会社は、繊維製品の製造・販売と不動産賃貸を主な事業とする企業です。商業施設の賃貸収入という安定した収益源を持つ一方、繊維事業は原材料価格の変動や競合他社との競争にさらされています。
ポジティブな点:
- 割安な株価指標（PER、PBR）
- 安定的な配当
- 不動産賃貸による安定収益
ネガティブな点:
- 繊維事業の収益性の低下
- 直近の株価下落
- 今後の業績予想は減益
総合的に見て、現在の株価は割安感がありますが、業績の減益傾向や株価のモメンタムの弱さを考慮する必要があります。投資を検討する際には、今後の業績動向や、特に繊維事業の回復に注目し、リスク管理を徹底することが重要です。
企業情報
| 銘柄コード | 3123 |
| 企業名 | サイボー |
| URL | http://www.saibo.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 繊維製品 |
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